2分でわかるアメリカ

2016/11/22TPPの行方と中国パワー

TPP(環太平洋経済連携協定)署名12カ国がペルーのリマで週末、1年ぶりの首脳会合を開きました。各国が国内の承認手続きを進める決意を確認しました。別の言葉では、確認するに留まりました。

TPPを発効するためにはアメリカの議会承認が不可欠となっています。しかし、ドナルド・トランプ氏が勝利したことで絶望的になりました。これを受け、首脳会合では、規定を変更しアメリカを除く11カ国でTPPを発効することや、中国やロシアを加えた新協定を視野に入れた発言が相次ぎました。

The New York Timesは、TPPにアメリカが参加しないことの恩恵を中国が最大限活かす可能性があり、その兆候がすでにあるとする社説を掲載しました。アメリカの議会承認が難しくなった中、日本を含めた一部の国が承認手続きを進めているとしています。ただ、安倍首相が先週、トランプ次期大統領と会談したが、TPPをめぐる進展があった兆候はないと伝えました。

Los Angeles Timesは、TPPをアメリカ議会が承認することはほぼ絶望的だが、オバマ大統領が抵抗していると伝えました。オバマ政権は慎重に「TPPがなくなる」と言及することを避け、一部の官僚がトランプ次期大統領に期待しているとしています。マイク・ペンス次期副大統領がかつて、TPP支持を表明したことがあると解説しました。

USA Todayは、「TPPがまだ死んでいない」とするコラムを掲載しました。過去2週間、選挙キャンペーン中のトランプ氏の過激なスタンスが和らいでいるとした上で、シリコンバレーの起業家が通商問題に関してもスタンスを変えることを期待しているとしています。
 
[November 21, 2016] No 0223103

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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