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2016/11/19安倍首相訪米時に偶然?日系人収容所の話が突然

安倍晋三首相が17日夕方、ニューヨークを短時間訪れ、ドナルド・トランプ次期大統領と会談しました。トランプ・タワーの58階にあるトランプ氏の自宅で90分。通訳が入ったので、実質は45分程度でしょうか。

日本の首相が就任前の大統領と会談するのは極めて異例。根回しがないぶっつけ本番の会談でしたが、安倍首相は「信頼できる指導者と確信した」と述べ、トランプ氏は「素晴らしい友人関係を始められた」と応えました。異例の会談は、欧米メディアも大きく報じました。

Los Angeles Timesは、安倍首相がトランプ氏と信頼関係を築けると述べたと詳しく伝えました。日本は、11月8日の大統領選でのトランプ勝利に最も動揺した国の一つだとしています。

Forbesは、他の国と同様に日本は大統領選の結果に衝撃を受けたとした上で、安倍首相にとって今回の会談は、選挙キャンペーン中の発言の真意をトランプ氏に直接試す機会となったと解説しました。

会談には、トランプ氏の長女、イバンカさんも同席しました。これに関連してPoliticoは、トランプ氏が大統領就任前にビジネスを成人した3人の子供に引き継ぐとしているが、安倍首相との会談にイバンカさんが参加したことで、利益相反に関する懸念を新たに呼び起こしたと報じました。

ところで、安倍首相がトランプ氏に会うためニューヨークに駆けつけた17日、アメリカのメディアでは、もう一つ、日本に関連があるニュースが大きく報じられました。

トランプ次期大統領のアドバイザーの一人がFOX Newsに出演、イスラム教徒の移民に対する登録制度を設ける案が浮上していることについて、第2次世界大戦中に日系人が強制収容された歴史を前例にすべきだと述べました。多くのメディアが取り上げ、日系人の歴史や関係者の反応などが幅広く伝えられました。1941年の真珠湾攻撃をきっかけに、当時のフランクリン・ルーズベルト大統領のもとで10万人以上の日系アメリカ人が強制収容所に送られました。

The New York Timesは、トランプ氏のアドバイザーの発言を受け、イスラム教徒に恐怖感が広がったと報じました。そして、日系人の強制収容所の問題をめぐってはロナルド・レーガン大統領時代に正式に謝罪したとして、イスラム教徒の移民に適用するのは意味がないとする専門家の見方を伝えました。

[November 18, 2016] No 0223102

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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