2分でわかるアメリカ

2016/11/12トランプ次期大統領の対日政策

アメリカの第45代大統領に選ばれたトランプ氏への政権移行が急ピッチで進んでいます。民主党政権が8年続いた後だけに、幅広い政策が大きく変わるとみられています。

トランプ氏は来年1月20日に正式に大統領に就任します。最初の100日の優先事項として医療保険「オバマケア」の見直し、移民問題、インフラ投資と並んで通商政策の見直しがあげられています。ビル・クリントン大統領時代にはじまった北米自由貿易協定(NAFTA)、中国との関係、そしてオバマ政権が重視したTPPが見直される可能性があります。

TPPの見直しは、日本に大きく影響することが確実です。クリントン勝利を予想して準備を進めていた日本政府は、トランプ氏に関する情報が乏しいとされています。こうした中、安倍首相はペルーで開かれるアジア太平洋経済協力会議に向かう途中、ニューヨークでトランプ氏と会談することが決まりました。来週17日に会談しますが、安保問題での意見交換も注目されています。

トランプ氏の安全保障問題のアドバイザーはReutersの取材に対し、「日米同盟の重要性をあらためて確認する。日本の不安を払拭したい。」と匿名を条件に述べました。

The New York Timesは、来年2月に「クリントン大統領」を訪問する計画を進めていた安倍首相がトランプ氏の勝利のショックを克服するのに時間がかからなかったと報じました。選挙後、主要国の首脳で初めてトランプ氏と会談する安倍首相が通商や安保など個別問題に関し強く主張するかどうかは不明だが、トランプ氏との関係構築に動くのは間違いないと解説しました。

Barron’sは、17日のニューヨークでの会談で安倍首相はTPPの問題を持ち出すことが明らかだと伝えました。日本がアメリカの雇用を奪う脅威ではなく、アメリカの成長に貢献できるとトランプ氏を説得する必要があるとしています。

政治報道で知られるワシントン拠点のThe Hillは、日本の首相が就任前のアメリカの大統領と会談するのは異例だと報じました。会談ではTPPを含めた「ホットな問題」を話し合うが、TPPについては上院の指導者が就任式前に審議しないとしていると述べたとしています。
 

[November 11, 2016] No 0223097

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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