2分でわかるアメリカ

2016/11/10「最も準備不足の大統領」

11月8日のアメリカ大統領選で、共和党のドナルド・トランプ氏が勝利しました。来年1月20日、第45代大統領に就任します。

選挙前、The New York Timesをはじめ圧倒的多数の主要メディアが、トランプ氏に対する「不支持」を表明しました。メディアが主導した世論調査は、クリントン勝利、トランプ敗北を明らかに示唆していました。

歴史的な選挙結果を主要メディアがどう論じたのか。

The Washington Postは社説で、我々が恐れているよりは良い大統領になることを望むとした上で、就任初日から多くの問題に立ち向かうことになると伝えました。民主主義社会でのアメリカの指導力が疑問視される中で、中東の混乱、北朝鮮の核問題、ロシアと中国の抵抗などに対応することになるとしています。アメリカには民主的な政治ステムがあり、法治国家であり、個人の尊厳を重んじる伝統があり、新大統領がそれらを尊重することを希望すると主張しました。

The New York Timesは、多くのアメリカ人と世界のほとんどの人の予想に反し、ドナルド・トランプ氏が新しい大統領に選ばれたとした上で、彼の勝利は報道機関、世論調査機関,民主党のリーダーシップに対する打撃となったとする社説を掲載しました。トランプ大統領が核ミサイルのボタンを持つという意味を理解しているのか、政権がどうなるのかなどはわからないが、唯一わかっているのはトランプ氏が最も準備ができていない大統領だということだとしています。

Los Angels Timesは社説の冒頭、トランプ大統領に関する社説を書かないことを望んでいたが、そうせざるを得なかったと伝えました。トランプ大統領は、反対した人の考えや懸念を認識し、団結して前に進むべきだと主張しました。

アメリカの主要紙の中で唯一トランプ氏を支持したLas Vegas Review Journalは、政治学者が教科書を書き直す必要があるとする社説を掲載しました。選挙結果は、官僚やコネがある人が標準的なアメリカ人から得た資金で私腹を肥やす社会への反発であり、不満の表れだと主張しました。
 
[November 09, 2016] No 0223095

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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