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2016/10/20サウジ国債、需要あるが将来が問題


原油安で財政が悪化する中、経済構造の多様化を目指すサウジアラビアが、新興国として過去最大規模の国債を発行します。

サウジアラビア政府が19日に提示した国債の発行条件によりますと、発行するのはドル建てで、5年、10年、30年の3本建て。利回りは5年債が2.60%程度、10年債が3.41%、30年債は4.63%程度になる見通しです。

発行額は175億ドル(約1兆8000億円)に達するとみられています。新興国でこれまでの最大だったアルゼンチンの165億ドルを上回ります。サウジアラビア政府が海外市場で国債を発行するのは初めてのことです。

The Wall Street Journalは、サウジアラビアが海外市場で初めて国債を売りだすのは、原油による収入減少を補うために中東諸国が海外市場に参入する流れに沿うものだと報じました。カタール、バーレーン、オマーン、アブダビが今年初めに合計で200億ドルを海外の市場で調達したとしています。

The Financial Timesは、サウジアラビアが海外の国債市場に参入するのは、原油依存から脱却するための政策転換の一環だと解説しました。国営石油会社アラムコの新規株式公開などの新たな策が続く予定だとしています。サウジアラビアの国債の利回りは、格付けが高いカタールより0.4%高く、BPとシェルの社債より利回りが1%高いとしています。投資家にとって魅力だとする声を伝えた上で、年金基金や保険会社のほか、アジアのバイヤーが大量に買とみられていると伝えました。

Reutersは、サウジアラビアが財政政策でつまずいた場合、優先されるのは国民の不満を鎮め、政府への支持を上向かせることにあり、投資家への対応は二の次になるだろうとするコラムを配信しました。今回発行する国債の需要はあるが、いまのサウジアラビアには長期的な石油政策と不安定な中東地域における政治的な戦略が欠けているとしています。今後30年に渡ってずっと投資家の引き合いがあるかどうかが問題だと指摘しました。

 [October 19, 2016] No 0223081

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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