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2016/10/07「ハード・ブレグジット」への警戒感

マーケットがイギリスのメイ首相の発言に揺れています。

保守党の大会で、来年3月末までにEU離脱の手続きを正式に開始すると表明したことで、ブレグジット(イギリスのEU離脱を示す造語)が現実味を帯び、懸念が再燃しました。特に、単一市場へのアクセスを犠牲にしてでも、移民政策を重視する姿勢を示したことが警戒感を高める結果になりました。「ハード・ブレグジット」という言葉も広く使われるようになりました。

メイ首相の発言を受け、週明けの外国為替マーケットでは、ポンドが売られました。6日の取引でも売りが継続、対米ドルで31年ぶりの安値を再び更新しました。Reutersは、ハード・ブレグジットへの警戒感が強まる中、イギリス政府の景気刺激策の選択の余地が少ないこと、イングランド銀行の追加利下げにメイ政権が反対する可能性があるなどの懸念が広がりポンドが売られたと伝えました。

The Wall Street Journalは、「ハード・ブレグジット」対「ソフト・ブレグジット」をめぐる議論ではなく、メイ首相率いるイギリスは大局的な見地で「より良いブレグジット」を目指すべきだとする社説を掲載しました。投資と人材の大国を目標にすべきだとしています。Journalはまた、ブレグジットが現実となりつつある中、ロンドンに拠点を置く金融機関の大陸への移転計画などが加速したと報じました。

BBCは、ハード・ブレグジットの場合、イギリスの金融機関が380億ポンド(約4兆9780億円)を失う可能性があり、7万5000人が職を失うとする金融街シティ関連団体の調査結果を伝えました。

Telegraphは、ドイツの産業界がハード・ブレグジットからイギリスを救えないとメルケル首相が警告したと報じました。メルケル首相が、イギリスに対する強硬姿勢をさらに強めたとしています。
 

[October 06, 2016] No 0223072

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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