2分でわかるアメリカ

2016/09/03米雇用統計、こう読む

アメリカ労働省が2日発表した8月の雇用統計は、重視される非農業部門の雇用者数が15万1000人増えました。18万人増の予想に届きませんでした。7月の雇用者数は27万5000人増に上方修正されました。

失業率は4.9%で横ばい。予想は4.8%でした。

時間あたりの賃金は前月比で0.1%増と、7月の0.3%増から鈍化しました。前年比では2.4%増でした。

Reutersは、2カ月続いた大幅な伸びが鈍化し、賃金の伸びも控えめにとどまったことから、FRBによる今月の利上げは事実上なくなった可能性があると伝えました。

The Wall Street Journalは、伸びが鈍化したが、雇用の伸びは引き続き堅調だとした上で、FRBの政策メンバーは強弱感が入り混じった解釈をする結果になると解説しました。エコノミストの一部は、8月の雇用統計は予想を下回り、後に上方修正されることがよくあると指摘しているとしています。

The New York Timesは、様子見を好むFRBが、雇用の伸びが鈍化したことを受け、今月の会合で利上げを見送る可能性があると伝えました。労働市場と経済全般の問題は今月の大統領選のテレビ討論会の争点の一つになるとしています。

Financial Timesは、雇用の伸びが鈍化したことで、今月の利上げ圧力が緩和したと報じました。過去3カ月間の雇用は平均で23万2000人増と強いが、慎重な政策メンバーは賃金と物価上昇の伸びの弱さを指摘する可能性があるとしています。FRBの政策メンバーは見解が分かれていると解説しました。

FRBは、今月20日と21日に金融政策を決めるFOMCを開きます。
年内は、11月と12月にもFOMCが予定されています。



米国時間5日月曜日は連邦祝日のレイバーデーです。お休みとし、6日に再開します。

[September 02, 2016] No 0223049

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.12.14 更新トランプ大統領の法的リスクアメリカのニューヨーク連邦地裁が12日、トランプ大統領の元弁護士のマイケル・コーエン氏に禁錮3年の実刑判決を下しました。約200万米ドル(約2億2600万円)の…
  • 2018.12.13 更新「米中進展」は本物か12日のニューヨーク株式相場が上昇しました。CNBCは、米中の貿易をめぐる協議の進展への期待が株価を押し上げたと伝えました。トランプ大統領はロイターとの単独イン…
  • 2018.12.12 更新中国、アメ車関税引き下げへ中国政府が、アメリカから輸入する自動車にかける関税を現行の40%から15%へ引き下げることを検討していると複数のメディアが報じました。中国政府は、今年7月1日に…
  • 2018.12.11 更新先が読めないブレグジットイギリスのメイ首相は10日、翌11日に予定していたEU離脱をめぐる法案の議会採決を中止しました。メイ首相は、「離脱案をめぐっては重要点の多くで幅広い支持が得られ…
  • 2018.12.08 更新予想下回った米雇用統計、こう読むアメリカ労働省が7日に発表した11月の雇用統計は、景気を敏感に反映することから重視される非農業部門の雇用者数が15万5000人増となり、前月の改定値23万700…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカを知る)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ