2分でわかるアメリカ

2016/09/02トランプ氏の二枚舌と矛盾

アメリカ大統領選の共和党候補であるドナルド・トランプ氏が31日、メキシコ大統領宮殿でペニャニエト大統領とおよそ1時間会談しました。ペニャニエト大統領が招待したものです。民主党候補のヒラリー・クリントン氏にも招待状を出しています。

トランプ氏は「麻薬、強姦の犯罪集団」などとメキシコを強烈に批判、不法移民を強制送還、国境に壁を建設するなどの過激発言を繰り返してきました。ただ、ペニャニエト大統領との会談後の会見では慎重に言葉を選び、友好姿勢を演出しました。その数時間後、アリゾナ州フェニックスで演説、再び過激で強硬なトランプ氏に戻りました。

トランプ氏は移民政策を人気の原動力としてきました。しかし、選挙が近づくにつれ、発言を修正する動きを見せています。

The Washington Postは、トランプ氏は幅広い有権者を取り込むことを狙って移民政策に関する発言を修正しているが、メキシコとフェニックスでの相反する対応を受け有権者が混乱していると解説しました。

The New York Timesも同様のトーンで伝えています。メキシコシティとフェニックスでの「二枚舌」でトランプ氏の真意が分かりにくくなったとしています。一方、トランプ氏を招待したことに関し「歴史的な失敗」だとペニャニエト大統領が批判されていると報じました。

The Wall Street Journalは、国境に壁を築く建設費用をどちらが負担するかを議論しなかったとトランプ氏が語ったが、メキシコのペニャニエト大統領は「メキシコは払わない」と会談冒頭に話したと述べたとして矛盾があると伝えました。Journalは別の記事で、トランプ氏は不動産をめぐり犯罪組織と取引した過去があると報じました。

 [August 31, 2016] No 0223047

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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