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2016/08/25トルコ軍、異例のシリア越境

トルコ軍は24日、イスラム教過激派組織ISISの制圧を目的にシリア領土内に侵入しました。戦車部隊や特殊部隊が多数、トルコ軍の大規模な部隊が越境するのは異例のことです。トルコ政府と対立するクルド勢力をけん制する狙いもあります。

トルコ軍の攻撃は、アメリカのバイデン副大統領がトルコの首都アンカラに到着する直前にはじまりました。バイデン副大統領は、一連の会談の中で、シリア越境によるトルコ軍の攻撃を支援する方針を伝えました。アメリカ軍は24日、シリアへの空爆を継続しました。ただ、トルコのエルドアン大統領が7月のクーデター未遂事件の黒幕と名指しする在米のギュレン師の扱いについては双方の見解が分かれました。

トルコ軍の大規模な攻撃を欧米メディアがトップ級で伝えました。

The Washington Postは、トルコ軍が支援するシリアの反政府勢力が国境近くにあるISISの重要拠点を制圧したと報じました。アメリカのバイデン副大統領のトルコ訪問は、ISISとの戦争で両国が同盟関係にあることを示す狙いがあったとみられるとしています。

The New York Timesは、政府寄りのトルコのメディアと政府関係者が7月のクーデター未遂事件とアメリカの関係を主張しているため、トルコ国内で反米ムードが高まっていたと解説しました。トルコ軍がシリア国内のISIS拠点に大規模な攻撃をしたことで、両国の緊張関係が一部緩和する可能性があるとしています。

The Wall Street Journalは、エルドアン大統領がロシアとイランに接近する重要な時期に、バイデン副大統領がNATO加盟国のトルコを訪問したと伝えました。トルコのユルドゥルム首相と4時間に渡り会談したバイデン副大統領は、トルコ軍の攻撃への支援を強調したとしています。ただ、トルコが求めているギュレン師の身柄引き渡しについては、バイデン副大統領が慎重な姿勢を示したとしています。

SKY Newsは、トルコのシリア越境はISIS攻撃が主な目的ではなく、クルド系の民兵組織YPGが支配する地域を制圧することが最重要の目的だと解説しました。

[August 24, 2016] No 0223043

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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