2分でわかるアメリカ

2016/08/06強かった米雇用統計、9月利上げある?

アメリカ労働省が5日発表した7月の雇用統計は強い内容でした。

重視される非農業部門の雇用者数は25万5000人増え、予想の18万人増を大幅に上回りました。過去2カ月分の増加幅は上方修正されました。

失業率は4.9%で横ばい、予想には届きませんでしたが、「完全雇用」とされる低水準を維持しました。労働参加率が小幅ながら上昇、賃金は前年同月比で2.6%増えました。

Reutersは、FRBによる年内利上げの可能性が高まったと伝えました。雇用統計発表後、FF金利先物が織り込む年内利上げの確率が約46%と、統計発表前の約34%から10ポイント上昇しました。

The Wall Street Journalは、雇用統計が過去2、3年の景気回復の勢いが衰えていないことを示したことで、年内の利上げの方向になったと報じました。早ければ9月の会合で利上げする可能性があると解説しました。第2四半期のGDPが弱く、FRBは慎重な姿勢を維持しているが、アトランタ地区連銀のロックハート総裁は9月利上げの可能性を排除しないと述べたとしています。

The New York Timesは、アメリカの労働市場が高い水準になっていることが確認されたと伝えました。強い雇用統計を受けFRBの政策メンバーの自信がつき、年内利上げをする方向で真剣に検討するだろうとしています。ただ、9月には利上げせず、12月に決める可能性が高いと解説しました。

USA Todayは、9月利上げはまだわからないと報じました。9月20-21日にFRBが金融政策を決める会合を開くが、その3週間前に8月分の雇用統計が発表されるとしています。エコノミストの多くが、FRBは利上げを12月まで待つと予想していると解説しました。

Financial Timesは、強い雇用統計が年内利上げの可能性を残したと伝えました。FRB内で、早すぎる利上げが回復を遅らせるリスクがあるという慎重な見方がある一方、利上げのタイミングが遅れると景気が過熱するとの懸念があるとしています。


 [August 05, 2016] No 0223031

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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