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2016/07/22エルドアン大統領の権限強化

トルコのエルドアン大統領は20日夜、クーデター未遂事件を受けてテロ関係者を排除するため、3カ月間の非常事態を宣言しました。

300人近くが犠牲になった15日のクーデター未遂事件に関し、トルコでは、軍、警察官、公務員ら5万人以上が拘束もしくは解任。さらに、アメリカに住む政敵のギュレン師に近いとされる教員ら2万人以上が解雇されました。

非常事態の発動により、事実上、エルドアン大統領の権限が大幅に強化されました。国民の自由、権利が一部もしくは完全に制限される可能性があります。メディアの活動も完全監視下に置かれます。大統領は非常事態を宣言する演説で「民主主義を守るため」と述べましたが、欧米では大統領の強硬姿勢に対する懸念が広がっています。

The Washington Postは、トルコが非常事態を宣言して間もなく、国際人権条約を停止することを示唆したと詳しく報じました。クーデター未遂事件後の一連の捜査に関連して、経済や民主主義に影響しないとトルコの官僚が説明しているが、人権を無視する強硬行動はそれに矛盾するものだとしています。

The Wall Street Journalは、非常事態宣言の発効に関する議会決議が満場一致ではなかったと指摘、エルドアン大統領の権限強化に関しトルコの政界が分断していることが明らかになったと伝えました。大統領の権限を強化するためには憲法の改正が必要だが、非常事態の発動は、その手続きを飛ばし権限を強化するものだとする懸念が野党や政治アナリストの間で広がっているとしています。

APは、エルドアン大統領がクーデター未遂事件で粛清を進めているが、イスラム教国家で、民主主義を犠牲にして個人に権力を集中させるオスマン・トルコの時代のような体制に国家を変えようとしているのかもしれないとするコラムを掲載しました。

[July 21, 2016] No 0223020

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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