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2016/07/21マレーシア疑惑、米政府が差し押さえ求め提訴

アメリカの司法省が、マレーシアのナジブ首相が設立した政府系ファンド「1MDB」(ワン・マレーシア・デベロップメント)に関連する資産の差し押さえに乗り出しました。20日に民事訴訟を起こしました。

1MDBをめぐっては、マネー・ロンダリング疑惑や多額の資金流用疑惑が過去1年に渡って伝えられてきました。資産差し押さえを求めた提訴は、1MDB捜査に絡むアメリカ政府による初めての法的措置です。

BBCによりますと、1MDBはマレーシアのクアラルンプールを国際的な金融ハブにすることを目的に2009年に設立されました。しかし、アメリカの司法当局は、集めたファンド資金は政府関係者を含む複数の個人が流用していたと主張しています。

先行して報じたThe Wall Street Journalは、1MDBの資金が、ニューヨークやロサンゼルスの数千万ドル相当の不動産に流れたほか、レオナルド・ディカプリオ主演の映画「ウルフ・オブ・ウォールストリート」の制作費にも使われたとする捜査に詳しい関係者の話を伝えました。ナジブ首相が設立した1MDBはこれまでに130億ドル(約1兆3780億円)を調達、その一部にゴールマン・サックス・グループが関わったとしています。東南アジアにおけるアメリカの重要な同盟国であるマレーシアとの関係を一変させる恐れがあると解説しました。

The New York Timesは、マレーシアの政府系ファンドから盗まれた資金は、アメリカの不動産、芸術品、その他の贅沢品に使われたとして、アメリカ政府が10億ドル(約1060億円)以上の資産差し押さえに動いたと伝えました。マレーシアでナジブ首相の汚職疑惑が拡大しているが、アメリカ政府の動きで首相が政治圧力を受けそうだとしています。

Bloombergは、1MDBとナジブ首相は一貫して不正行為を否定、コメント要請に応じていないと伝えました。1MDBの諮問委員会は、最近解散されるまでナジブ首相が率いていたとしています。

 [July 20, 2016] No 0223019

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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