2分でわかるアメリカ

2016/07/02米英国債利回り低下が止まらない

イギリスの国民投票でEU離脱を決めた後に不安定化した世界の株式市場が落ち着きを取り戻しました。株価が反発、下げのほとんどを消しました。リスク選考ムードが広がりつつあります。

一方、債券市場では「質への逃避」が継続、日米英の国債利回りが過去最低を更新しました。

東京債券市場では01日、日本の10年債利回りがマイナス0.255%と過去最低をつけました。一方、ロンドン市場では、イングランド銀行のカーニー総裁が追加緩和を示唆したことが影響、英10年債利回りが過去最低の0.78%まで低下しました。さらに、ニューヨークでは、米10年債利回りが一時1.385%に低下、2012年7月24日につけた過去最低水準を下回りました。

The Wall Street Journalは、世界の主要銀行が新たな景気刺激策を実施する見通し、加えてFRBが年内に利上げできないとの観測が、国債利回り低下の要因の一つになっていると報じました。一部の投資家は、去年起こったような急激な反動があるのではないかと不安視しているとしています。

Financial Timesは、英10年債利回りが国民投票前は1.35%だったので、0.8%未満に急低下したことになると伝えました。イングランド銀行が今月にも利下げする可能性があることで、英国債利回りがさらに低下したとしています。また、債券のトレーダーは、Brexitを受けてFRBによる年内の利上げがないと見ていると解説しました。

Bloombergは、アメリカの240回目の独立記念日を直前に控え、米10年債と米30年債の利回りが過去最低水準に低下したと報じました。ブラックロック、グッゲンハイム・パートナーズ、バンガード・グループがそろって、Brexitが成長を押し下げ、低金利が何年も続くことを意味するとコメントしたとしています。アリアンツの主任経済顧問のエラリアン氏は、米10年債利回りが1.25%まで簡単に低下しそうだと見ていると伝えました。


米国東部時間4日月曜日はアメリカの独立記念日で連邦祝日。お休みとし、5日火曜日(日本時間の6日朝)に再開します。
[July 01, 2016] No 0223007

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.12.14 更新トランプ大統領の法的リスクアメリカのニューヨーク連邦地裁が12日、トランプ大統領の元弁護士のマイケル・コーエン氏に禁錮3年の実刑判決を下しました。約200万米ドル(約2億2600万円)の…
  • 2018.12.13 更新「米中進展」は本物か12日のニューヨーク株式相場が上昇しました。CNBCは、米中の貿易をめぐる協議の進展への期待が株価を押し上げたと伝えました。トランプ大統領はロイターとの単独イン…
  • 2018.12.12 更新中国、アメ車関税引き下げへ中国政府が、アメリカから輸入する自動車にかける関税を現行の40%から15%へ引き下げることを検討していると複数のメディアが報じました。中国政府は、今年7月1日に…
  • 2018.12.11 更新先が読めないブレグジットイギリスのメイ首相は10日、翌11日に予定していたEU離脱をめぐる法案の議会採決を中止しました。メイ首相は、「離脱案をめぐっては重要点の多くで幅広い支持が得られ…
  • 2018.12.08 更新予想下回った米雇用統計、こう読むアメリカ労働省が7日に発表した11月の雇用統計は、景気を敏感に反映することから重視される非農業部門の雇用者数が15万5000人増となり、前月の改定値23万700…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカを知る)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ