2分でわかるアメリカ

2016/06/30イスラム界の手本が戦場に

トルコ最大都市のイスタンブール郊外にあるアタチュルク空港で28日夜10時すぎ、爆弾や銃によるテロ事件が発生しました。国際ターミナルの出発ロビーと到着ロビーの両方であった3人の容疑者による自爆テロ。これまでに少なくとも41人が死亡、300人近くが重軽傷を負いました。

トルコのユルドゥルム首相は、イスラム教過激派組織ISISの関係者による犯行の可能性があると述べました。ただ、まだ、犯行声明が出されておらず、真相は不明のままです。エルドアン大統領は、国際社会と協力してテロ組織と戦う決意を表明しました。

首都アンカラとイスタンブールでは去年後半からテロ事件が頻発しています。イスタンブールでは、観光客、一般市民を狙った事件が目立ちます。

年間6000万人が利用する中東、ヨーロッパのハブ空港で起きた悲劇を欧米メディアがトップ級で詳しく伝えました。

The New York Timesは、相次ぐテロ事件、増え続ける難民など、トルコがカオス状態にあると伝えました。シリアの内戦が隣国を不安定にしているとしています。テロの犠牲者にサウジアラビア人、イラク人のほか、中国、イラン、ヨルダン、チュニジア、ウクライナ、ウズベキスタン籍の市民が含まれていて、アタチュルク空港が国際的なハブ空港であることを反映、そこが狙われたと解説しました。

The Guardianは、イスラム教のラマダン(断食月)明けの祭に観光業界が期待していただけに打撃が大きいと報じました。CNN Moneyも、トルコのGDPの5%を占める観光産業に新たな打撃となったと伝えました。

Voice of Americaは、かつて中東の安定の手本とされたトルコに地域紛争が拡大していると解説しました。イスタンブールは伝統的にヨーロッパとアジアの会議会場となっていたが、かつての経済ブームが吹っ飛んだとしています。

アメリカでは、トルコとの便の運行が全ての空港で一時停止されましたが、解除されました。ターキッシュ・エアラインズの発着便はセキュリティチェックが強化されました。

 [June 29, 2016] No 0223005

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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