2分でわかるアメリカ

2016/04/29黒田総裁はサプライズ好き、危険なゲーム?

日銀が28日の金融決定会合で金融政策の現状維持を決めました。

日銀は今回の会合で、2016年度のインフレ率見通しを従来の0.8%から0.5%へ大幅に引き下げました。また、2%のインフレ目標達成時期を2017年前半から後半に後ずれさせました。景気や物価の下振れリスクが大きいとしています。

会合前、ブルームバーグが追加緩和を検討していると報道した影響で、マイナス金利拡大などの期待が高まっていました。期待を裏切る形となり、東京株式相場が急落、円相場が急上昇しました。日銀はマーケットの反応を承知の上で、現状維持を決めたものとみられています。

欧米メディアが、日銀のサプライズを詳しく伝えました。

The Wall Street Journalは、日銀が追加緩和に踏み切らなかった背景には、マイナス金利の効果を見極めるため半年から1年待つべきだと考えたこと、そして、政府に財政刺激策を決めるよう圧力をかけることがあったとみられると解説しました。黒田総裁は明らかに「サプライズ好き」で、そのサプライズ行為が混乱を招くとしています。

Financial Timesは、政策を据え置いたことが日銀の短期的な戦略なのかもしれないが、サプライズは日銀の信用に傷をつけることになりかねないと伝えました。デフレからの脱却に対する日銀への期待があるだけに、危険なゲームだと解説しました。

Market Watchは、日銀の現状維持の決定に世界のマーケットが動揺したが、単純に日銀が世界の投資家に強い印象を与える能力を失ったからではないかとの見方が一部であるとするコラムを掲載しました。



 [April 28, 2016] No 0222963

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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