2分でわかるアメリカ

2016/04/27「日本落選」豪潜水艦受注

日独仏が建造受注を競ったオーストラリアの次期潜水艦調達計画について、ターンブル首相は26日、共同開発相手をフランスの造船大手DCNSに決定したことを明らかにしました。首相はまた、防衛産業が集中する南オーストラリア州アデレートを中心に、オーストラリア国内で現地建造する方針も示しました。

オーストラリア政府は、建造費500億豪ドル(約4兆3000億円)を投じて次期潜水艦12隻を調達します。日本は、三菱重工と川崎重工業が建造する「そうりゅう」型潜水艦をベースにした計画を官民をあげて提案、アボット前首相は公の場で日本の提案を支持する方針を示していました。しかし、ターンブル政権の選考から外れました。

オーストラリアのFinancial Reviewは、フランスのDCNSがインドやブラジルなど外国の顧客の要望に合わせた建造例を示したのに対し、日本政府と三菱重工はそうした経験がなかったと伝えました。オーストラリアのメディアはこのほか、日豪関係に影響する可能性があるなどと報じました。

一方、The New York Timesは、日本とオーストラリアはいずれも島国で国防を潜水艦に頼っているとした上で、日本は2年前に兵器の輸出を解禁したばかりだったと伝えました。オーストラリアの潜水艦受注は日本にとって単なるビジネスだけではなく、新たな国防の転換点になるはずだったとしています。

The Wall Street Journalは、東および南シナ海での中国との領土問題が緊張する中、オーストラリアの潜水艦選定をアメリカ政府が注視していたと報じました。日本が海外で潜水艦を建造した経験がないこと、そして「そうりゅう」の到達距離がフランスの潜水艦より短いことなどが懸念されていたとしています。

 [April 26, 2016] No 0222961

※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、お客様に特定の商品をお勧めするものでもありません。

※当レポートに記載する売買戦略はテクニカル指標その他を基に客観的に判断しているものであり、相場の行方を決定付けるものではありません。最終的な投資判断はご自身の意思判断によりお取引いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.06.21 更新FRB議長、利上げ継続に強い根拠※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(18日更新)はこちら(マイページへログイン)FRBのパウエル議長が20日、ポルトガルのシントラで開かれて…
  • 2018.06.20 更新米中「貿易戦争」と経済リスク※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(18日更新)はこちら(マイページへログイン)アメリカと中国が「貿易戦争」に突入する可能性が高まり、世界経…
  • 2018.06.19 更新非難殺到の「不寛容政策」※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(18日更新)はこちらアメリカのトランプ政権の「不寛容政策(zero tolerance policy)」…
  • 2018.06.16 更新貿易戦争、アメリカ孤立へアメリカのトランプ政権が15日、通商法301条に基づき、中国の1102品目に対し25%の関税を課す最終案を公表しました。総額500億米ドル(5兆5250億円)で…
  • 2018.06.15 更新広がるECBとFRBの金利格差ECBは14日にラトビアのリガで開いた理事会で、量的緩和を今年9月以降に月間150億ユーロに半減し、年内に終了する方針を決めました。政策金利は据え置きました。声…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカを知る)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ