2分でわかるアメリカ

2016/03/18米最高裁判事指名と大統領選

2月に急死したアメリカの連邦最高裁判所のアントニン・スカリア判事の後任について、オバマ大統領が16日、中間派とされるメリック・ガーランド氏を指名しました。ガーランド氏は、ワシントンDCの連邦高裁の判事です。

最高裁判事の人事には、連邦議会の上院の承認が必要です。上院の過半数を握るのは共和党。共和党の幹部は、オバマ大統領の任期が短いことから、後任は次の大統領が指名すべきだとして門前払いする方針を表明しました。民主党のオバマ大統領と共和党の対立が影響したもので、その対立は11月8日の大統領選挙の争点にもなっています。

The Washington Postは、スカリア判事の席が空席になっていると、11月の選挙で宗教色の強い有権者(共和党はキリスト教色が強い)の投票率が上がると予想していると報じました。大統領に民主党のヒラリー・クリントン前国務長官が選ばれた場合でも、上院では共和党が過半数を維持できると考えているとしています。

The New York Timesは、2008年と2012年の大統領選挙でオバマ氏の選挙キャンペーンを進めたチームが、ガーランド氏の指名キャンペーンに動いていると報じました。Timesは別の記事で、上院の共和党のリーダーであるミッチ・マコーネル院内総務がガーランド氏の承認手続きを拒否しているが、共和党の一部で、大統領にクリントン氏が選ばれた場合、リベラル色が強い判事候補を指名する可能性があるとの懸念があると伝えました。

The Wall Street Journalは、大統領選の候補者指名争いで不動産王のドナルド・トランプ氏がリードしていることを受け、本選挙では民主党のクリントン候補が勝利するとの見方が一部で広がっているため、ガーランド氏の指名をめぐる共和党の抵抗が弱めになっていると解説しました。



[March 17, 2016] No 0222934

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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