2分でわかるアメリカ

2016/03/02借金したらお金がもらえる日本

日本の財務省が1日に実施した10年物の新発国債オークションの平均落札利回りはマイナス0.024%でした。マイナス利回りは初めてのことです。

日本政府は借金する立場なのに、10年後に返済する資金と支払う利息の合計を上回る資金を得ることになります。5年以下の国債の落札利回りは既にマイナスになっていましたが、長期金利のベンチマーク(指標)となる10年物にも及んだ形です。

The Wall Street Journalは、国債利回りがマイナスになったのはフィンランドやイタリアなどで例があるが、日本政府の借金はGDPの2倍以上に達していてリスクと利点が大きいと解説しました。日本政府の金利負担が減るという利点がある反面、政府が構造改革を進めるインセンティブが低下するリスクがあるとしています。

Financial Timesは、日本の10年物国債の利回りがマイナスで落札されたことは、世界的な金利の崩壊を示すと同時に、安倍首相が「アベノミクス」の気運維持に苦戦していることを浮き彫りにしたと報じました。大口の投資家である日本最大の年金基金や銀行はオークションから距離を置いたとしています。

Reutersは、G7の中で初めて日本の新発の10年物国債の落札利回りがマイナスになったと伝えました。マイナスもしくは低利回りにより、日本の投資家の一部が良いリターンを求めて海外に向かう可能性があるとしています。



 [March 01, 2016] No 0222922

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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