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2019/01/12マーケット: 来週の米ドル、円、ポンド

「英ポンド高い」

11日の欧米の外国為替マーケットでは、英ポンドの上昇が目立ちました。

3月29日に予定されるブレグジット(イギリスのEU離脱)が延期されるとの観測が広がったことが英ポンド買いにつながりました。メイ首相の報道官が延期の可能性を否定しましたが、英ポンドは堅調さを維持しました。

ユーロは続落しました。ECB理事会メンバーのスロバキア中銀のマクチ総裁は、ユーロ圏の経済成長が明らかに減速しているとの認識を示しました。

米ドルの対円相場はほぼ横ばいでした。米2年債と米10年債の利回りが低下しました。

アメリカの12月の消費者物価指数は前月比で0.1%低下。予想と一致しました。

原油価格が下落したことを受けカナダドルが軟調でした。一方、米中の貿易協議の進展期待で、豪ドルとNZドルが高く取引されました。米中の貿易をめぐる閣僚級協議が月末にワシントンで行なわれる見通しです。オーストラリアの小売売上高が堅調でした。

トルコリラは反落。南アフリカランドはほぼ横ばいでした。

「米政府閉鎖と英議会採決」

来週の外国為替マーケットでは、アメリカ経済の行方を占う上で15日発表のニューヨーク連銀製造業景気指数、16日の小売売上高などが注目されています。16日には、FRBの地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表されます。

メキシコ国境の壁・政府閉鎖をめぐるワシントンの動きも材料になる可能性があります。トランプ大統領が2、3日様子をみて非常事態を宣言するか決めると話しています。政治がさらに混乱する可能性があります。

一方、イギリスでは来週15日、議会がEU離脱協定案を採決する予定です。否決が相場にほぼ織り込まれていますが、メイ首相が不信任に追い込まれる事態に発展すれば、英ポンドが大きく動くとみられます。採決前後に乱高下するとの指摘もあります。

ロイタージャパンは、来週の外為マーケットについて、FRBの利上げ早期停止観測や政府閉鎖の長期化を受け、米ドルの上値の重い展開が予想されていると伝えました。年始のフラッシュ・クラッシュの記憶も新しく、投機筋が米ドルの上値を追いにくいとしています。レンジは、米ドル/円が107〜109円50銭、ユーロ/米ドルは1.1400米ドル〜1.1650米ドルと予想しました。

SMBCニューヨークのチーフエコノミストは、来週17日までの円相場のレンジを107円50銭〜109円と予想しました。ユーロの対円相場については123円70銭〜125円20銭との見通しでした。

INGは、米国債利回り低下を材料にした米ドルの下げは限定的になりそうだとコメントしました。当面は、対円や対ユーロで売られても、短期で終わる可能性があるとしています。

一方、ブルームバーグによりますと、ドイツ銀行は今年、クレディアグリコルは来年、1米ドル=100円まで米ドル安円高が進む可能性があると予想しています。ジャナス・ヘンダーソンは、ファンダメンタル的に円が割安であり、100円の水準も無理ではないとみています。

トルコリラが新年に入り動き始めました。来週16日、トルコ中銀が金融政策委員会を予定しています。24%の政策金利を据え置くとの予想が優勢。声明のトーンが注目です。

「ダウ、小幅反落」

11日のヨーロッパの株式相場は小幅反落しました。ブレグジットの行方が不透明なことが影響しました。FTSEは24ポイント安。DAXは34ポイント下げました。

ニューヨーク株式相場も小幅ながら反落。政府機関の一部閉鎖の長期化で心理が悪化しました。下げ幅は限定的でした。週間ベースでは、ダウ、S&P500、ナスダックがいずれも上昇しました。

ニューヨーク原油相場(WTI)は1.90%安の51米ドル59セント。金相場は0.16%高の1289米ドルでした。

*NY時間11日 午後4時、東京の12日午前6時時点の状況です。

 [January 11, 2019] No 031844066

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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