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2018/03/10マーケット: 来週は円高、それとも円安?

「リスク選好」

9日の欧米の外国為替マーケットでは、リスク選好ムードが強まりました。資源国通貨、新興国通貨が買われました。安全資産とされる円は幅広く売られました。

米ドルは対円で上昇。米国債利回りの上昇と株高に素直に反応、米ドルが買われました。日銀の黒田総裁がハト派だったことで円が軟調でした。

ユーロは対米ドルでほぼ横ばい。対円では高く取引されました。英ポンドの対円は148円ちょうど近辺に値を上げました。

資源国通貨は全面高。カナダドルは対米ドルで上昇、対円で大幅高でした。豪ドルとNZドルも高く推移しました。

新興国通貨も堅調でした。トルコリラの対円相場は28円ちょうど近辺に戻しました。南アフリカランドは対円で9円台に乗せました。

「分かれる円の見方」

来週の外国為替マーケットでは、23日に発動するアメリカの鉄鋼とアルミニウムの高率関税に対する貿易相手国の対応が注目です。ムニューシン財務長官はCNBCのインタビューで、多くの国が関税適用を猶予される可能性があるとの見方を示しました。しかし、予断を許さず、トランプ大統領が名指しで批判する中国や報復措置を示唆するEUの対応が相場に影響する可能性があります。

アメリカの経済指標では、13日の消費者物価指数、14日の小売売上高、16日の鉱工業生産などが注目。

ロイタージャパンは、来週の外国為替マーケットについて、アメリカの保護主義の先鋭化と他国の応酬がテーマ化すれば、米ドル安/円高地合いになりそうだとの見通しを伝えました。3月期末を控えた実需筋のフローも予想され、かく乱要因になる可能性があるとしています。レンジについては、米ドル/円は105〜108円、ユーロ/米ドルが1.2150米ドル〜1.2450米ドルと予想しました。

一方、BKアセットマネージメントのストラテジストは、ニューヨーク株式相場の上昇が続けば、米ドルの対円相場が108円まで上昇する可能性があるとコメントしました。

コメルツバンクのアナリストは、円相場について105円の支持線が維持されるとみて、2月21日の高値107円90銭を目指しそうだとポンドスターリングライブにコメントしました。

スコシアバンクは、米ドル/円が週間ベースでブル(強気)基調になり、108円〜109円に戻ることを示唆しているとコメントしました。一方で、今週発表した外為アウトルックでは、円高方向への変動が予想され、115円とした年末予想を修正する可能性があるとしています。

来週、ヨーロッパの目立った経済指標はありません。ユーロをめぐっては、21日に予定されるECBのドラギ総裁の講演が材料になりそうです。

今週は、資源国通貨と新興国通貨の振れが大きめでした。マーケット全体の心理、米国債利回りの影響を引き続き受けそう。トルコリラについては12日のトルコの経常収支。NZドルは15日発表のニュージーランドのGDPに反応しそうです。バンク・オブ・ニュージーランドは、NZドルが対円で一段安になる見通しだとするレポートをまとめました。70円を割ることが予想されるとしています。

「ダウ、大幅続伸」

9日のヨーロッパの株式相場はまちまち。DAXは8ポイント安。FTSEは21ポイント高でした。

ニューヨーク株式相場は大幅続伸しました。強弱感入り混じる雇用統計を好感しました。米朝首脳会談が5月に実施される方向であることも影響、心理が改善しました。

ニューヨーク原油相場(WTI)は3.19%高の62米ドル04セント。金相場は0.17%高の1324米ドルでした。

NY時間09日 午後4時、東京時間10日午前6時時点の状況です。

 [March 09, 2018]  No 031843855

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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