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2017/12/02マーケット: 来週、米ドル/円に変動リスク

「資源国通貨高い」

1日の欧米の外国為替マーケットでは、米ドルが一時急落しました。

アメリカのロシア疑惑をめぐり、訴追されたフリン前大統領補佐官がトランプ氏の指示でロシア政府関係者と会ったと証言する見通しだとABCニュースが報じたことで投資家が動揺しました。

報道直後、米ドルは対円で112円台後半から111円40銭近辺に急落しました。その後、共和党のマコネル上院院内総務が税制改革法案の可決に必要な票を固めたと発言したことを受け、米ドルが買い戻されました。後半の取引では112円台前半で推移しました。米国債利回りが大幅低下、米ドル売りを誘いました。

ユーロは対米ドルで小幅安。対円で下落しました。ユーロ圏の製造業PMI改定値が小幅ながら上方修正され、17年ぶりの高水準となりました。

英ポンドも同様に、米ドルで小幅安、対円で下落しました。

新興国通貨は、米国債利回り低下を受け対米ドルで堅調でした。クロス取引のトルコリラの対円相場は、米ドル/円の下落を受け、軟調でした。

南アフリカランドも対円で下落しました。

資源国通貨は堅調でした。カナダドルは、カナダの第3四半期のGDPと雇用統計がいずれも強かったことで対米ドル、対円で高く取引されました。

豪ドル、NZドルも、それぞれ対米ドル、対円で上昇しました。

「政治と米雇用統計」

来週の外国為替マーケットでは、引き続きアメリカの政治が相場を動かしそうです。税制改革法案をめぐる上下両院のすり合わせが始まる見通し。8日には、連邦政府の暫定予算と債務上限の引き上げが期限を迎えます。政府機関の閉鎖を回避するためつなぎ予算が協議される方向ですが、税制改革を絡めて審議が複雑化、難航する可能性があります。

アラバマ州で12日に実施される上院補欠選挙も相場に影響しそうです。トランプ大統領が支持する共和党のムーア候補は、14歳の少女にわいせつ行為をした疑惑などがあり苦戦しそうです。「ロシア疑惑」の進展も米ドル相場を大きく動かす可能性があります。

アメリカの経済指標では、8日の雇用統計が材料になりそうです。

一方、ヨーロッパでは、ドイツの連立協議、ブレグジット(イギリスのEU離脱)をめぐる4日のメイ首相とユンケル委員長の会談の行方に投資家が注目しています。

ロイタージャパンは、来週の外国為替マーケットでは、米欧英で重要な政治イベントが相次ぐため、ニュース速報を受けて相場が急変する「ヘッドラインリスク」に警戒が必要だと伝えました。各通貨が一喜一憂する展開となる見込みだとしています。米ドル/ 円の予想レンジは110円50銭〜113円50銭、ユーロ /米ドルは1.1800ドル 〜1.2000ドルと予想しました。

スコシアバンクは、円相場について、投資家心理は弱気だが、下げ幅が限定的になっているとコメントしました。

来週は、資源国通貨に材料が豊富です。カナダドルについては、6日のカナダ中銀の金融政策委員会、11日から始まるNAFTA見直し協議を控えた動きが影響しそうです。豪ドルの材料では、5日のオーストラリア中銀の会合と小売売上高が注目です。そして、NZドルは、5日の乳製品のオークションが相場を動かす可能性があります。

今週急落したトルコリラについては、ニューヨーク連邦地裁におけるトルコ国営銀行幹部と金トレーダーの公判の行方、4日のトルコの消費者物価指数が材料になるとみられます。急激にトルコリラ安が進む場合、トルコ中銀が緊急利上げするとの観測も一部あります。

「米株、乱高下」

1日のヨーロッパの株式相場は大幅安。ニューヨーク株式相場も下落しました。ロシア疑惑の進展で、ダウは一時350ポイント超下げました。その後、税制改革への期待感で下げ幅を大幅に縮めました。

ニューヨーク原油相場(WTI)は1.7%高の58米ドル36セント。金相場は0.44%高の1282米ドルでした。

NY時間01日 午後4時、東京時間02日午前6時時点の状況です。

[December 01, 2017]  No 031843790

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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