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2017/11/10マーケット: 政治が米ドル押し下げ、ランド安い

「円堅調」


9日の欧米の外国為替マーケットでは、リスク回避ムードが強まりました。投資家が慎重になったヨーロッパの流れを引き継ぎ、ニューヨークでもリスクを回避する動きが目立ちました。


米ドルは対円で下落しました。米ドルの対円相場は重要とされる21日移動平均線を一時割って売られました。


アメリカの上院共和党が税制改革案を公表、注目の法人税減税を2019年に延期することが盛り込まれました。財政赤字の拡大を考慮したもの。住宅ローン金利の控除は現行水準を維持しました。トランプ大統領が反対する可能性があります。一方、下院の歳入委員会が税制改革案を可決しました。当初案から修正されましたが、上院案と大きく異なります。


ニューヨーク株式相場の大幅下落も米ドルにネガティブでした。米国債の利回りは小幅上昇しました。 ユーロは対米ドル上昇。対円では小幅安でした。ECB理事会メンバーのアイルランド中銀のレーン総裁はドイツのベルゼン・ツァイトゥング紙のインタビューで、インフレが目標に向け上昇すれば、金融引き締め方向を積極的に進められると述べました。


英ポンドは対米ドルで小幅高。対円では149円ちょうど近辺に下落しました。1週間で閣僚2人がスキャンダルで辞任、メイ政権の行方が懸念されています。一方、ブリュッセルでブレグジット交渉がはじまりました。思惑が英ポンド相場を動かしました。


南アフリカランドは大幅に下落しました。対円で8円を割りました。南ア中銀のクガニャゴ総裁はニューヨークの投資家との会合で講演、南アフリカ経済が非常に低迷していて、政府は規律ある政策を求められていると述べました。一方、IMFは、南アフリカ訪問後に、経済の先行きが不透明で財政の規律が必要だと警告しました。


トルコリラは対米ドルで小幅安。対円では大幅安でした。エルドアン大統領の経済顧問は、政策金利を引き上げるなど「不必要な行動」を控えるべきだと地元メディアに語りました。


カナダドルは対米ドルで上昇、対円ではほぼ横ばいでした。


豪ドルは対米ドルでほぼ横ばい。対円で売られました。


NZドルは対米ドルで小幅安。対円では78円台に下落しました。


「米株大幅反落」


9日のヨーロッパの株式相場は大幅安でした。弱い決算が相次ぎ心理が悪化しました。DAXは199ポイント安。FTSEは45ポイント下げました。


ニューヨーク株式相場は大幅反落。法人税減税を2018年ではなく2019年に適用するとの上院共和党の税制改革案に失望しました。ダウは一時200ポイント超下げましたが、終盤に下げ幅を縮めました。テクノロジー株の下げが目立ちました。


ニューヨーク原油相場(WTI)は0.63%高の57米ドル17セント。多数の王室関係者や閣僚が逮捕されたサウジアラビア情勢に注目が集まりました。


金相場は0.30%高の1287米ドルでした。


NY時間09日 午後4時、東京時間10日午前6時時点の状況です。


[November 09, 2017]  No 031843775


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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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