2017/09/21マーケット: 米ドル大幅高、基調続くか
20日の欧米の外国為替マーケットでは、米ドルが大幅高でした。
FRBがバランスシートの縮小を10月から開始することを決めたことに反応しました。政策金利は据え置かれましたが、年内あと1回の利上げがある可能性を示しました。米2年債や米10年債の利回りが大幅に上昇、米ドル買いを誘いました。主要通貨に対する動きを示す米ドル指数が0.7%上昇しました。
米ドルは対円で200日移動平均線を超えて上昇、一時112円半ばまで買われました。日米の利回り格差が広がり、米ドル高・円安が進みました。「インフレ鈍化は一時的要因によるもの」とのイエレン議長の発言が影響したとの指摘があります。
ユーロは対米ドルで大幅安。1.19米ドルを割りました。ユーロは対円でも下落しました。
英ポンドは対米ドルで売られましたが、下げは限定的でした。対円は151円台前半に上昇しました。
南アフリカランドは対円で堅調でした。南アフリカの中央銀行が、21日の金融政策委員会で政策金利を0.25%引き下げるとの予想がコンセンサスになっています。
トルコリラは対米ドルで下落しましたが、クロス取引の対円は上昇しました。32円台に戻しました。
カナダドルは対米ドルで下落。対円は堅調でした。
NZドルは、対米ドルで上昇、対円では大幅高でした。23日の選挙に関する世論調査で与党の国民党の支持率が伸びたことを好感しました。
豪ドルは対米ドルで小幅高。対円で上昇し、90円台に乗せました。
注目されたFRBの会合が終わりました。FRBが予想よりタカ派的に考えていることがわかり、米ドル高基調が当面続くとの見方が一部で出ています。
「NYダウ、最高値更新」
20日のヨーロッパの株式相場はまちまちでした。FRBの会合結果が出る前に取引が終了したため、積極的な取引が控えられました。
ニューヨーク株式相場は上昇しました。FRBのタカ派スタンスを受けて銀行株が買われました。反面、公共株や消費関連株が売られました。FOMCの結果を受けて一時下げに転じましたが、終盤に買い戻されました。ダウとS&P500が最高値を更新しました。時価総額が最大のアップルが大幅に下げた影響でナスダックは小幅安でした。
ニューヨーク原油相場は1.9%高の50米ドル41セント。金相場は0.44%高の1316米ドル。金相場は時間外取引で下げに転じました。
NY時間20日午後4時、東京時間21日午前5時時点の状況です。
[September 20, 2017] No 031843738
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【データ提供】
松島 新(まつしま あらた)氏

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。
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