2分でわかるアメリカ

2017/09/01マーケット: 加ドルと豪ドル高く、NZドル安い

「ムニューシン発言に敏感」


31日の欧米の外国為替マーケットでは、カナダドルと豪ドルの上昇、NZドルの下げが目立ちました。


米ドルの対円相場は高く推移しましたが、ムニューシン財務長官の発言を受けて下げに転じました。110円を割りました。ムニューシン長官はCNBCのインタビューの中で、「米ドル安はアメリカの貿易にとって幾分良い」とコメント。同時に、信頼感という点で長期的にはドル高が好ましいとの考えを示しました。米10年債の利回りが低下、米ドル売りを誘いました。


明日発表のアメリカの雇用統計はFRBの9月会合前の最後の統計。内容次第では、特に、米ドル/円とユーロ/米ドルが敏感に反応すると指摘されています。


31日のユーロは、「ユーロの対米ドル相場の急激な上昇を懸念する当局者が増えている」とするECB事情に詳しい関係筋の話をロイターが伝えたことが影響、売りが先行しました。量的緩和縮小の議論は始まったばかりで、9月7日のECB理事会で何らかの決定をする可能性が低いとの話もあり、ユーロを押し下げました。しかし、終盤の取引で、ユーロが対米ドルで上昇に転じました。対円では小幅安でした。


英ポンドも、 ブレグジット(イギリスのEU離脱)をめぐる協議が難航していることを材料に売りが優勢でした。イングランド銀行のソーンダーズ委員が、「ブレグジットへの配慮は不要で、直ちに利上げすべきだ」と主張したことも影響、対米ドルで上昇に転じました。対円では下げ幅を縮めました。


トルコリラは小動きでした。イスラム教の行事、バイラム(犠牲祭)を控え、イスタンブールの取引が目立って低調でした。


南アフリカランドの対円相場はほぼ横ばいでした。


同じ英連邦、資源国通貨として比較されることが多いカナダドル、豪ドル、NZドルは明暗が分かれました。


カナダドルは対米ドル、対円で高く取引されました。カナダの第2四半期のGDPが予想を大幅に上回ったことが支えとなりました。原油価格が大幅反発したこともカナダドルにとってポジティブでした。


豪ドルも対米ドル、対円で上昇しました。オーストラリアのコモンウェルス銀行のアナリストが、豪ドルの対米ドル相場について、来年末までに0.85まで上昇するとの強気な見通しを示しました。アメリカの政治不安で米ドル安基調が続くとの見方でした。緩やかな豪ドル安が続くとの見方が優勢な中、それに反するコモンウェルス銀行の見通しが注目を集めました。


対照的に、NZドルは売られました。対米ドル、対円で下落。9月23日のニュージーランドの総選挙に関する放送局ワン・ニュースの世論調査で、野党の労働党の支持率が43%と、イングリッシュ首相率いる与党・国民党の41%を上回ったことが影響しました。


「ダウ5日続伸」


31日のヨーロッパの株式相場は上昇しました。ユーロ圏の8月の消費者物価指数が予想を上回ったことがサプライズになりました。


ニューヨーク株式相場は上昇しました。ダウとS&P500は5日続伸。楽観的なムードで8月を終えました。


ニューヨーク原油相場は2.76%高の47米ドル23セント。金相場は0.62%高の1322米ドルでした。


NY時間31日 午後4時、東京時間01日午前5時時点の状況です。


[August 31, 2017]  No 031843725

※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、お客様に特定の商品をお勧めするものでもありません。

※当レポートに記載する売買戦略はテクニカル指標その他を基に客観的に判断しているものであり、相場の行方を決定付けるものではありません。最終的な投資判断はご自身の意思判断によりお取引いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.09.22 更新マーケット: 来週、円相場の基調変わるか※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(18日更新)はこちら(マイページへログイン)「ポンド大幅安」21日の欧米の外国為替マーケットでは、英ポン…
  • 2018.09.21 更新マーケット: 欧州通貨大幅高、ランド高い※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(18日更新)はこちら(マイページへログイン)「円全面安」20日の欧米の外国為替マーケットでは、円が幅広く…
  • 2018.09.20 更新マーケット: 円相場こう着、トルコリラ高い※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(18日更新)はこちら(マイページへログイン)「新興国通貨が堅調」19日の欧米の外国為替マーケットでは、全…
  • 2018.09.19 更新マーケット: 米長期金利3%、米ドル押し上げ※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(18日更新)はこちら(マイページへログイン)「カナダドル堅調」18日の欧米の外国為替マーケットでは、米ド…
  • 2018.09.18 更新マーケット: 欧州通貨高い、トルコリラ大幅安※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(18日更新)はこちら(マイページへログイン)「米ドル/円小動き」17日の欧米の外国為替マーケットでは、ヨ…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカを見る)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ