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2017/07/29マーケット: 来週の米ドル、上下するか

「ユーロ高い」

28日の欧米の外国為替マーケットでは、米ドルが軟調でした。

アメリカのGDPは大方の予想と一致しましたが、雇用コスト指数の低下が材料になりました。医療保険改革法(オバマケア)の見直し法案が上院で否決されたことも米ドル売りを誘いました。

米ドルは対円で下落。北朝鮮が深夜にミサイルを発射したことが逃避の円買いにつながりました。アメリカ国防省は、北朝鮮が発射したのは大陸間弾道ミサイル(ICBM)と断定しました。米国債利回りが低下、米ドルが売られました。

ユーロは対米ドルで目立って上昇しました。一時2年半ぶりの高値をつけました。前日の下落でユーロが目先の底を打ったとの見方が広がりました。ユーロは対円でも堅調でした。ユーロ圏の景況感指数が予想に反し上昇。また、ドイツの消費物価指数が予想を上回りました。

英ポンドも対米ドル、対円で上昇しました。

トルコリラは対米ドルで小幅高でしたが、クロス取引の対円相場は小幅安でした。

南アフリカランドは対米ドルで小幅安、対円で下落しました。

カナダドルは高く取引されました。カナダの5月のGDPが予想を大幅に上回ったことが材料視されました。

豪ドルとNZドルは、それぞれ対米ドルで上昇、対円で下落しました。

IMFは28日、主要通貨と対外収支を審査する「対外セクター報告書」を公表しました。この中でIMFは、短期的なファンダメンタルズに基づくと、米ドルが10〜20%過大評価されているとの認識を示しました。ユーロ、円、そして人民元についてはファンダメンタルズに沿っているとしています。

「米雇用統計」

来週は材料が豊富です。アメリカの経済指標では4日の雇用統計が注目です。特に賃金の伸びが材料になるとみられます。1日発表のPCEデフレータも、FRBが低インフレを指摘しているだけに注目です。ヨーロッパでは1日のEUのGDPが材料になりそう。

来週の米ドル/円についてロイタージャパンは、米ドルの底固めが進むかが焦点になりそうだと伝えました。アメリカ経済の動向を見極めながら上下することが見込まれるとしています。レンジは、米ドル/円が109円50銭〜112円50銭、ユーロ/米ドルは1.1600米ドル 〜1.1800米ドルと予想しました。

BKアセットマネージメントのストラテジストは、テクニカル的に米ドル/円の上値抵抗線は112円10銭だとコメントしました。下値支持線は110円60銭近辺にあるが、突破すると次の節目は110円24銭だとしています。

スコシアバンクは、米ドル/円について、110円65銭近辺の底が硬いとコメントしました。上昇局面では111円30銭を超えて上昇しそうだとしています。カナダドルの上昇基調が続きそうだと予想しました。

一方、ソシエテジェネラルのアナリストは、ユーロ/米ドルが夏中に1.20米ドルまで上昇する可能性があり、ECBの政策運営を難しくしそうだとコメントしました。ポンドスターリングライブが伝えました。

イングランド銀行が来週3日、金融政策会合を予定しています。政策金利を据え置くとの見方が優勢ですが、一部で利上げを決めるとの見方もあります。英ポンドにとって重要な1週間になりそうです。

これに先立つ1日、オーストラリアの中央銀行(RBA)が会合を開きます。1.5%の政策金利を据え置くと予想されています。声明がタカ派的トーンになるか注目されています。豪ドルに影響しそうです。

「米株まちまち」

28日のヨーロッパの株式相場は下落しました。テクノロジー株の下げが目立ちました。ロンドンのFTSEは1%下げました。

ニューヨーク株式相場はまちまちでした。ダウが最高値更新。S&P500とナスダックは2日連続で小幅安でした。決算が弱かったアマゾンが売られましたが、IT関連株全体の下げは一服しました。

ニューヨーク原油相場は1.37%高の49米ドル71セント。金相場は0.69%高の1275米ドルでした。

NY時間28日 午後4時、東京時間29日午前5時時点の状況です。

[July 28, 2017]  No 031843702

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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