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2017/07/15マーケット: 来週の米ドル/円どこまで

「米ドル下落」

14日の欧米の外国為替マーケットでは、米ドルが幅広く売られました。

アメリカの消費者物価指数と小売売上高がいずれも予想を下回ったことが影響しました。米10年債利回りが大幅に低下、米ドル売りを誘いました。

ダラス地区連銀のカプラン総裁は、早ければ9月にもバランスシートの縮小を開始する可能性があると述べました。ただ、追加利上げについては、忍耐強く対応する考えを示しました。

「弱い経済指標で米ドルの下落基調が固まった」との声がありました。米ドルは対円で一時、112円20銭台まで売られました。その後は112円半ばで推移しました。

ユーロは対米ドルで上昇、対円ではほぼ横ばいでした。

英ポンドは高く取引されました。対米ドルで節目の1.30米ドルを大幅に超えて上昇、去年9月以来の高値をつけました。対円では147円台に上昇しました。

新興国通貨は全面高。米国債の利回りが低下したことに敏感に反応しました。

トルコリラは対米ドルで大幅高、クロス取引の対円でも高く取引されました。南アフリカランドも対米ドル、対円で上昇しました。

カナダドルは対米ドルで堅調でしたが、対円ではほぼ横ばいでした。

豪ドルは対米ドルで目立って上昇。対円では買われました。NZドルは対米ドルで堅調でしたが、対円では軟調でした。

「ECB理事会」

来週の外国為替マーケットの最大の材料は20日のECB理事会です。金融政策の正常化に向けタカ派的な姿勢が示されるかが焦点。アメリカの経済指標は薄め。FRB幹部の発言機会はありません。14日発表の弱い消費者物価指数や今週半ばのイエレン議長のハト派姿勢が引き続き相場に影響する可能性があります。ロシア疑惑問題が米ドル相場の上値を抑えそうです。

ロイタージャパンは、来週のマーケットについて、ECB理事会への関心が高く、ユーロ/円などクロス円が堅調になれば、米ドル/円の支えになるとみられていると伝えました。レンジは、米ドル/円が112円〜115円、ユーロ/米ドルは1.1250米ドル〜1.1550米ドルと予想しました。

ウエストパックのストラテジストはロイターに対し、米ドル/円の下値余地が大きく、早ければ来週にも110円を目指す可能性があるとロイターにコメントしました。

スコシアバンクは、来週20日の日銀の金融政策委員会に注目しているとコメントしました。世界的に利回りが上昇する中、日銀の利回り抑制が難しくなる可能性があるとしています。

堅調に推移する豪ドルは、来週20日のオーストラリアの雇用統計が材料。NZドルは、18日の乳製品のオークションが影響する可能性があります。

米国債利回りの低下、全体的な米ドル売りを受け、トルコリラは今週、堅調でした。クーデター未遂事件から1年を迎える今週末に多くのイベントが予定されています。国内情勢、政局が材料になる可能性があります。

「ダウとS&P500が最高値」

14日のヨーロッパの株式相場はまちまちでした。DAXはほぼ横ばい。ロンドンのFTSEは、英ポンド高を嫌気して35ポイント下げました。

ニューヨーク株式相場は上昇しました。強い決算への期待感が背景。ダウは3日連続で最高値を更新。S&P500も最高値で取引を終えました。個別には、スプリントが大幅高でした。ソフトバンクの孫社長が傘下のスプリントへの出資についてバフェット氏らと協議していると伝えられました。

ニューヨーク原油相場は1%高の46米ドル54セント。金相場は0.84%高の1227米ドルでした。

NY時間14日 午後4時、東京時間15日午前5時時点の状況です。

[July 14, 2017]  No 031843693

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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