2分でわかるアメリカ

2017/06/03マーケット: 来週、ストレートもクロスも大振れか

「米ドル下落」

2日の欧米の外国為替マーケットでは、米ドルが売られました。

アメリカの雇用者数の伸びが予想を大幅に下回ったことが影響しました。米2年債の利回りが低下、米10年債利回りが大幅低下し、米ドル売りを誘いました。

米ドルは対円で大幅安。一時110円30銭近辺まで売られました。

ユーロは対米ドルで上昇。対円では下落しました。

英ポンドは対米ドルで横ばい。来週のイギリス総選挙でメイ首相が率いる保守党の苦戦を示唆する最新の世論調査を受け、英ポンド売りと米ドル売りの綱引きとなりました。英ポンドの対円相場は下落しました。

南アフリカランドは堅調。クロス取引の対円ではほぼ横ばいでした。

トルコリラの対円相場は軟調でした。

カナダドルの対円相場は下落しましたが、NZドルは高く取引されました。豪ドルは対米ドルで上昇、対円相場は小動きでした。

「コミー長官の証言」

来週の外国為替マーケットは材料が豊富です。週後半に重要イベントが集中しています。ECB理事会が8日に開かれ、同じ日にイギリスの総選挙が実施されます。さらに、アメリカではFBIのコミー前長官がトランプ政権の「ロシア疑惑」をめぐる議会公聴会で証言します。アメリカの経済指標は薄め。5日のISM非製造業景況指数が注目です。

ロイタージャパンは、ビッグイベントが集中する週後半に、思惑から相場が振れやすいとみられていると伝えました。レンジは、米ドル/円が109円〜113円、ユーロ/米ドルが1.1050ドル 〜1.1350ドルと予想しました。

BKアセットマネージメントのストラテジストは、来週の米ドル/円が110円を割って米ドル安円高が進みそうだとコメントしました。

中期的には依然として米ドル高円安予想が優勢です。

スコシアバンクは、最新の月間アウトルック(見通し)の中で、アメリカの政局や地政学リスクで円相場の振れが大きくなりそうだとしながらも、第3四半期(7-9月)の米ドル/円の見通しを117円で維持するとコメントしました。一方、ブルームバーグによりますと、ゴールドマンサックス・アセットマネージメントは、米ドルが年内に対円と対ユーロで10%程度上昇すると予想しています。

来週のユーロについては、ECB理事会の声明とドラギ総裁の会見が影響しそうです。前回の理事会以降に発表された経済指標が一部を除きユーロ圏経済の改善を示しました。最近のユーロ高が経済の足かせになるとの指摘があり、ドラギ総裁の発言が注目です。

英ポンド相場は、8日のイギリス総選挙の前も後も大きく振れる可能性があると指摘されています。

このところNZドルが堅調に推移しています。ニュージーランドは5日が祝日ですが、6日にフォンテラ主導の乳製品オークションが実施されます。

NZドルに比べやや軟調な豪ドルについては、6日の中銀会合と7日発表のオーストラリアの第1四半期GDPが影響しそうです。非常に弱いとの予想が一部であります。

リラはトルコの5月の消費者物価指数(5日)が注目。南アフリカランドは引き続き政局が影響する可能性があります。

「米株、連日の最高値」

2日のヨーロッパの株式相場は上昇しました。総選挙を控えたロンドンは小幅高でしたが、フランクフルトは1.25%高と大幅に上昇しました。

ニューヨーク株式相場は続伸。ダウをはじめ主要な株式指数がそれぞれ最高値を更新しました。雇用統計が弱めでしたが、減税や企業業績への期待で相場が崩れませんでした。

ニューヨーク原油相場は1.45%安の47米ドル66セント。金相場は0.80%高の1280米ドルでした。

NY時間02日 午後4時、東京03日午前5時時点の状況です。

[June 02, 2017]  No 031843665


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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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