2分でわかるアメリカ

2017/05/31マーケット: 円堅調、ランド急落

「米ドル軟調」

30日の欧米の外国為替マーケットでは、米ドルが軟調でした。

アメリカの経済指標はまちまち。5月の消費者信頼感指数は予想を下回りましたが、3月のケースシラー住宅価格指数は強めでした。一方、4月の消費支出は予想と一致、コアPCE価格指数はほぼ予想通りでした。

FRBが6月に追加利上げをするとの見方に変化はありません。先物市場が示唆する6月利上げ確率は89%。ダラス地区連銀のカプラン総裁がCNBCに出演し、年内あと2回の利上げがあると予想、同時にトランプ政権の3%成長目標の達成が困難との見方を示しました。

ロシア疑惑をめぐるアメリカの政局混迷は継続。ABCニュースは「議会の調査でトランプ大統領の顧問弁護士も対象になっている」と報じました。さらに、アメリカとドイツの関係が緊張、ギリシャの債務問題なども加わり、全体的にリスク回避ムードが強まりました。

米ドルは対円で下落。110円台後半で推移しました。世界的な株安、米国債利回りの低下が米ドル売りを誘いました。

ユーロは対米ドルで小幅高。対円では軟調でした。

英ポンドの対米ドル相場も小幅高、対円では安く取引されました。JPモルガン・チェースのアナリストは、「メイ首相が率いる保守党の敗北は英ポンドにポジティブ」とみています。ロイターが伝えました。

トルコリラは堅調でした。トルコ中銀は、金融安定報告書の中で、トルコの銀行部門が金利や通貨、株価の変動に耐えられる体力があるとの認識を示しました。

南アフリカランドは、対米ドルで大幅安、対円で急落しました。南アフリカのズマ大統領が週末の与党ANCの大会で信任されましたが、eNCAの世論調査で、54%のANC支持者がズマ大統領の辞任を望んでいることがわかりました。ズマ大統領の任期は2019年まで。政局の不透明感がランド相場を押し下げました。

原油相場は小幅安。原油に敏感なカナダドルは対円で安く取引されました。

豪ドルは対米ドルで上昇、対円で下落しました。NZドルは高く推移しました。

「米株小幅安」

30日のヨーロッパの株式相場は下落しました。ドイツ銀行がユーロ圏の銀行の投資判断を引き下げたことで心理が悪化しました。

ニューヨーク株式相場は小幅安。アジアとヨーロッパの株安が連鎖しました。ロシア疑惑でトランプ政権に不利な報道が相次いでいることが重石になりました。

ニューヨーク原油相場の終値は0.3%安の49米ドル66セントでした。金相場は0.45%安の1265米ドルで取引を終えました。

NY時間30日午後4時、東京31日午前5時時点の状況です。

[May 30, 2017]  No 031843662

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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