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2017/05/13マーケット: 来週の米ドル/円、基調変わるか

「米ドル軟調」

12日の欧米の外国為替マーケットでは、米ドルが軟調でした。

アメリカの消費物価指数が予想に届かず、注目を集めた小売売上高も予想を下回りました。FRBが6月に追加利上げするとの見方に変わりはありませんが、年内さらに2回の利上げがあるとの観測がやや後退しました。それを反映して、米2年債と米10年債の利回りが大幅に低下しました。

米ドルは対円で下落しました。

対主要通貨に対する米ドル指数が低下しました。指数の寄与度が高いユーロの米ドル相場が上昇。ユーロは対円でも堅調でした。

英ポンドは対円で146円を割りました。英ポンドの対米ドル相場は、イングランド銀行の早期利上げ期待が萎み、週間ベースで下落しました。

トルコリラは対米ドルで横ばい。クロス取引の対円相場は下落しました。

南アフリカランドは対米ドル、対円で軟調でした。

カナダドルは下落。豪ドルとNZドルは、それぞれ対米ドルでほぼ横ばい、対円で安く取引されました。

「利回りに注目」

来週18日、日本のGDPが発表されます。ただ、このところ米ドル/円は日本の材料で動かない傾向があり、来週もアメリカのFRBの政策をにらんだ米国債の利回りに連動して動く可能性があります。

アメリカの経済指標では、ニューヨーク連銀の製造業景気指数(15日)、フィラデルフィア地区連銀の景気指数(18日)が注目です。

FBI長官の解任を受けてトランプ大統領への批判がかつてないほど強まっています。余波が来週も続くと予想され、米ドル相場に影響する可能性があります。関心をそらすため、軍事面で強硬姿勢を示した過去があるトランプ大統領の動向も材料になる可能性があります。

来週の米ドル/円についてロイタージャパンは、底堅い動きが継続しそうだとの見通しを伝えました。レンジは、米ドル/円が112円50銭から115円、ユーロ/米ドルは1.0750米ドル〜1.0950米ドルと予想しました。

BKアセットマネージメントのストラテジストは、来週の米ドル/円について、113円から115円のレンジで推移しそうだとコメントしました。仮に113円を割った場合は、111円75銭が米ドルの下値水準になるだろうとしています。

スコシアバンクは、米ドルの対円相場が114円30銭近辺で過去4週間の上昇が止まったとした上で、基調が変わる可能性があるとコメントしました。

円についてマーケットウォッチは、3月10日から4月11日まで対米ドルで4.7%上昇、そして、4月11日から5月11日まで3.6%下落したと伝えました。パフォーマンスのベスト通貨がワースト通貨になったとしています。今後基調が変わるかどうか。ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのストラテジストは、日本の輸出への恩恵が確認されるまで円安が続くだろうとコメントしました。

ニュージーランド中銀が予想外にハト派だったことでNZドルが今週急落しました。来週は、ニュージーランドの小売売上高(15日)、そして乳製品のGDTオークション(16日)が材料です。

豪ドルについては、オーストラリア中銀の議事録(16日)と雇用関連指標(18日)が影響する可能性があります。モルガンスタンレーのアナリストは、ポンドスターリングライブに対し、豪ドルの不安定な動きが続くと予想しました。

G7財務相・中銀総裁会議がイタリアで開かれています。アメリカのムニューシン財務長官の発言が、来週初めの米ドル相場に影響するかもしれません。

「ダウ続落」

12日のヨーロッパの株式相場は上昇しました。

ニューヨーク株式相場は小幅続落。小売株が引き続き売られました。小売大手のJCペニーが14%安と急落しました。

ナスダックはほぼ横ばいでした。

ニューヨーク原油相場はほぼ横ばい。終値は47米ドル84セントでした。金相場は0.29%高の1227米ドルで取引を終えました。

NY時間12日 午後4時、東京13日午前5時時点の状況です。

[May 12, 2017]  No 031843651

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【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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