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2017/04/22マーケット: 来週の相場、変動リスク多い

「ユーロ軟調」

21日の欧米の外国為替マーケットでは、フランス大統領選の第1回投票を控え、ユーロが軟調でした。

ユーロは対米ドルで小幅安、対円で下落しました。フランスの大統領選は4人の候補による混戦となっています。予断を許しません。積極的な取引が控えられました。フランスの購買担当者景気指数は堅調でした。

英ポンドは対米ドルで軟調、対円で安く取引されました。イギリスの小売売上高指数が7年ぶりの大幅低下を示しました。

米ドルは対円で小幅安。109円ちょうど近辺で推移しました。米国債は小動きでした。

FRBのフィッシャー副議長がCNBCに出演、年内にあと2回の利上げが依然として適切だとの認識を示しました。副議長はまた、金融規制を緩和することが「非常に危険だ」と述べました。対照的に、トランプ大統領は21日午後、税制と金融規制を見直す大統領令に署名しました。

リスク回避ムードがやや強く、トルコリラは対米ドルで小幅安。クロス取引の対円相場は下落しました。

南アフリカランドの対円相場は横ばいでした。

原油価格が大幅続落。原油に敏感なカナダドルが売られました。

豪ドルとNZドルは、それぞれ対米ドルで小幅高、対円ではほぼ横ばいでした。

「仏大統領選と米税制」

フランス大統領選の第1回投票が23日に実施され、即日開票されます。極右のルペン氏と中道のマクロン前経財相が決戦投票に進むというメインシナリオ通りになるか、それともサプライズの結果になるか。来週前半の相場に大きく影響しそうです。

BKアセットマネージメントのストラテジストは、ルペン氏の得票率に注目、影響は数日続く可能性があるとコメントしました。

25日は北朝鮮軍の創設記念日にあたります。同じ頃、アメリカの原子力空母カール・ビンソンが朝鮮半島近海に到着する予定。緊張が高まりそうです。

一方、アメリカのトランプ大統領は、法人税と個人所得税の引き下げを含めた大型の税制改革案を来週26日に発表する予定です。また、アメリカ議会が再開、28日に期限を迎える暫定予算の行方が注目されています。

ロイタージャパンは、来週の米ドル/円について、複数のイベントリスクがあり、強気と弱気の綱引きが続きそうだとの見通しを配信しました。レンジは、米ドル/円が107円50銭〜110円50銭、ユーロ/米ドルは1.0550米ドル〜1.0850米ドルと予想しました。

スコシアバンクは、米ドル/円のテクニカル上の下値支持線は200日移動平均にあたる108円90銭だとコメントしました。上値抵抗線は109円50銭で、それを超えて米ドル高が進むと、次は109円80銭、さらに110円50銭に切り上がるとしています。

来週27日には、日銀とECBがそれぞれ金融政策を発表します。いずれも政策を据え置くとみられています。

また、前日の26日には、トルコの中央銀行が金融政策委員会を開きます。国民投票で大統領の権限が大幅に強化されることが固まった直後だけに、注目を集めています。投票後にトルコリラが上昇しましたが、中銀の選択肢がほとんどないとの見方が根強く、上値が重い展開が続いています。

今週末、ワシントンでG20財務相・中央銀行総会とIMFと世銀の総会が開かれています。要人の発言があれば、週明けの材料になる可能性があります。

「米株小反落、原油大幅安」

21日のヨーロッパの株式相場はまちまちでした。大統領選を控えたパリは0.37%安でした。

ニューヨーク株式相場は小幅反落。トランプ大統領が税制改革案を来週発表すると伝えられたことを好感し上昇する局面もありましたが、終盤に失速しました。

ニューヨーク原油相場は大幅続落。節目の50米ドルを割り、49米ドル62セントで取引を終えました。週間ベースで6%超下げました。

金相場は0.41%高の1289米ドルでした。   

NY時間21日 午後4時、東京22日午前5時時点の状況です。

[April 21, 2017]  No 031843636

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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