2分でわかるアメリカ

2017/03/23マーケット: 円全面高、ランド堅調

「一時110円台」

22日の欧米の外国為替マーケットでは、円がほぼ全面高でした。

米ドルは対円で一時110円台に下落しました。前日に続き米2年債の利回りが低下、米10年債利回りが大幅に低下したことが影響しました。

背景には、トランプ政権の政策の実行性に対する懐疑的な見方があります。23日、議会が医療保険改革(オバマケア)の改廃法案を採決します。与党の共和党の一部が反対に回る可能性があり、予断を許しません。

FRBの「緩やかな利上げ」も引き続き米ドル売りにつながっています。これに関連して、24日金曜日発表の耐久財受注に対する注目が高まっています。

米ドル/円についてスコシアバンクは、「トランプラリー」のピークの半値押し水準である110円前後が米ドルの下値のメドだとコメントしました。

ユーロは対米ドルで小幅安。対円で下落、一時120円を割りました。ユーロ圏の1月の経常黒字は1年ぶりの低水準でした。

イギリスのロンドン中心部にある議会ビル付近で発砲があり、4人が死亡、20人が負傷しました。ロンドン警察はテロ事件の可能性を視野に捜査をしています。事件を受け、英ポンドが対米ドルで一時急落しましたが、後半の取引で戻しました。英ポンドは対円では下落しました。

南アフリカランドは対米ドルで大幅に上昇、対円でも堅調に推移しました。南アフリカの経常赤字が縮小したことが好感されました。このところインフレ率が落ち着いていることから、南アフリカ中銀が年内にも利下げする可能性があるとの見方が浮上しています。

トルコリラは対円で小幅安でした。

カナダドルの対円相場は続落しました。

豪ドルは、対米ドル、対円で軟調でした。

NZドルは対米ドルで小幅高。対円では下落しました。ニュージーランドの中央銀行が1.75%の政策金利を据え置きました。声明はニュートラルなトーン。予想通りでNZドル相場への影響は限定的でした。

「米株落ち着く」

22日のヨーロッパの株式相場は下落しました。トランプ政権の経済政策が実行されない可能性があるとの懸念が重石となりました。

ニューヨーク株式相場はまちまちでした。医療保険制度を改廃する「トランプケア」の議会での投票を明日に控え、積極的な取引が控えられました。ダウは小幅ながら下落。ナスダックは高く取引を終えました。

ニューヨーク原油相場は続落。終値は48米ドル04セント。金相場は続伸、1249米ドルで取引を終えました。

NY時間22日午後4時、東京23日午前5時時点の状況です。

[March 22, 2017]  No 031843615

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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