2分でわかるアメリカ

2017/02/01マーケット: 米ドル売り加速

「ユーロ高い」

31日の欧米の外国為替マーケットでは、米ドルが幅広く売られました。

トランプ大統領が大手製薬会社の経営者との会合で、製薬会社が通貨を安く誘導された国で製造していると批判したことが材料視されました。加えて、トランプ政権の通商政策の司令塔であるナバロ氏が「ユーロが著しく過小評価されている」とドイツを名指しで批判したことが注目されました。

米ドルは対円で112円台に下落しました。米国債の利回りが低下、ニューヨーク株式相場が下落したことも米ドル売りを誘いました。

ユーロは対米ドルで大幅高。対円でも堅調でした。

英ポンドも対米ドルで上昇、対円ではほぼ横ばいでした。

トルコリラは対米ドルで小幅高。クロス取引の対円では、米ドル/円が大幅安になった影響を受け軟調でした。トルコの中央銀行が2017年のインフレ率見通しを従来の6.5%から8%へ大幅修正しました。チェティンカヤ総裁は「インフレ率が2桁になる重大なリスクがある」と警告、同時に通貨安定のための措置を近く講じることを示唆しました。

トルコのアナドル通信は、アナリストの多くが「近い将来、トルコリラの最悪期が終わり、中銀の措置で上昇に転じる」と予想していると伝えました。INGのアナリストは「今後2、3カ月でトルコリラ相場のパフォーマンスが改善する」とコメント、ジラート銀行のエコノミストは「中銀がボラティリティを低くしている限り、トルコリラが上昇するだろう」と述べたとしています。

南アフリカランドは対米ドルで反発、対円では続落しました。ズマ大統領が、影響力を強化するため、2月9日に予定されている一般教書演説の後に内閣を改造する見通しが強まりました。マーケットの評価が高いゴーダン財務相の政敵が閣僚に起用されるとの見方があります。政局不安の再燃で南アランドの不安定な状況が目先続くとみられています。

加ドルは対米ドルで上昇、対円では小幅安でした。

豪ドルとNZドルは、それぞれ対米ドルで高く、対円で安く取引されました。

「ダウ下落、ナスダックは戻す」

31日のヨーロッパの株式相場は下落しました。トランプ政権の通商問題の顧問の発言を受け、フランクフルトのDAXは1.25%下落しました。

ニューヨーク株式相場も下落。ダウは3桁の下げでした。ナスダックは終盤に買い戻され、ほぼ横ばいで取引を終えました。

ニューヨーク原油相場は0.34%高の52.81米ドル。米ドル安を受け金相場は1.29%上昇、終値は1211米ドルでした。
NY時間31日午後4時、東京01日午前6時時点の状況です。

米国時間の明日1日は移動のためお休みします。2日に再開します。

[January 31, 2017]  No 031843581

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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