2分でわかるアメリカ

2016/12/31マーケット: 来週、米ドルどう動くか

「ユーロ高い」    

30日の欧米の外国為替マーケットでは、ユーロが高く取引されました。英ポンドも上昇。目立った材料はなく、年末の薄商い、そしてアルゴリズムを使ったコンピュータ取引によるオーダーが振れを大きくしたと指摘されています。

ユーロは対米ドルで続伸、対円では123円ちょうど近辺で推移しました。英ポンドも対米ドル、対円で高く取引されました。

米ドルは対円で小幅高。米国債利回りが低下しましたが、影響は限定的でした。

2016年最終週にやや弱含んだ米ドル相場ですが、主要通貨に対する動きを示す米ドル指数は年初と比べ3.5%高い水準にあります。11月8日のアメリカの大統領選以降に年初比で一時4.3%まで上昇しました。4年連続で米ドル高となった形です。12月14日にFRBがタカ派的なスタンスを示したことも米ドル高を支えました。

南アフリカランドは下落。トルコリラの対円相場はほぼ横ばいでした。

原油価格が小幅下落しましたが、原油に敏感なカナダドルは高く推移しました。

NZドルはやや軟調。豪ドルはやや堅調でした。

「材料豊富」

2017年の最初の週である来週は材料が豊富です。アメリカでは3日にISM製造業景気指数、4日にFOMC議事録、5日にISMサービス業景気指数、そして6日に12月の雇用統計が発表されます。小売各社の年末商戦の状況も注目です。アメリカ以外では1日発表の中国の製造業PMIも材料視されています。

2日は、日本のほか、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどが祝日で休場。3日から取引が本格化します。年末に細った商いが活発化することが予想されます。

ロイタージャパンは、来週の米ドル/円について、調整売りが警戒されるとの見通しを伝えました。アメリカの経済指標が堅調だった場合は118円台に上昇する可能性もあるが、逆に弱い場合は115円台への下落もありうるとしています。レンジは、米ドル/円が115円50銭〜118円50銭、ユーロ/米ドルは1.0400ドル 〜1.0700ドルと予想しました。

元日銀のJPモルガンチェースの佐々木氏はロイタージャパンへの寄稿文の中で、米ドル/円相場が、年明け早々に2016年末に見せた動きの反動を示す可能性がありそうだ予想しました。2017年は米ドルが弱い通貨になると見ているとしています。

一方、ファイナンシャルタイムスが28人のエコノミストを対象にした調査では、2017年中にユーロの対米ドル相場がパリティ(1.0)まで下落するとの予想が67.9%を占めました。

BKアセットマネージメントのストラテジストは、レーガン政権のように就任後の最初の3カ月でトランプ政権が法案を積極的に出せるかが注目だとした上で、時間がかかる場合は米ドル高が反転する可能性があるとコメントしました。ただ、1月20日の就任式までは、米ドルが対円、対ユーロ、対英ポンドで売られても下げ幅は限定的だろうとしています。

「ダウ20000に届かず」

30日のヨーロッパの株式相場は小幅高でした。薄商いの中、ロンドンのFTSEは最高値で2016年最後の取引を終えました。

ニューヨーク株式相場は3日続落。ダウは1万9762で取引を終えました。2万の大台を前に上値が重くなりました。

ニューヨーク原油相場は0.09%高の53米ドル72セント。金相場は0.55%安の1151米ドルで終えました。

良いお年をお迎えください。2017年もよろしくお願い致します。

NY時間30日 午後4時、東京31日午前6時時点の状況です。

[December 30, 2016]  No 031843564

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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