2分でわかるアメリカ

2016/12/10マーケット: 来週、米ドル高基調変わるか

「ドル高、ユーロ安、円安」    

9日の欧米の外国為替マーケットでは、米ドルが高く取引されました。

アメリカのミシガン大学の消費者信頼感指数が予想を大幅に上回り、去年1月以来の高水準をつけました。米2年債の利回りが上昇、米10年債の利回りは大幅に上昇しました。

米ドルは対円で大幅続伸。115円台に乗せました。10カ月ぶりの円安水準です。

ユーロの対米ドル相場は続落。前日のECB理事会が量的緩和を延長したことが引き続き影響しました。ユーロは対円では上昇しました。

英ポンドは対米ドルで小幅安。対円では上昇、145円台に乗せました。

トランプ次期政権の大型公共投資や減税への期待を背景に、米ドル高基調が当面続くとの見方が優勢。過去10日ほどは米ドル相場が足踏みしましたが、米ドル買いが再開しました。

新興国通貨は軟調でした。トルコリラは対米ドルで一時3.5リラ台に大幅下落。クロス取引の対円は小幅安でした。

南アフリカランドの対円相場は小動きでした。

原油価格が上昇。原油に敏感な加ドルが対円で大幅高でした。

豪ドルとNZドルは、それぞれ対米ドルで軟調、対円で堅調でした。

「注目のFOMC」

来週の注目は13日と14日に開かれるFOMCです。FRBが金融政策を決める会合で、短期金利の誘導目標を0.25%引き上げると予想されています。利上げは相場に織り込まれているとみられ、関心は来年の利上げペースに移っています。FOMCメンバーの金利予想の分布を示す「ドットチャート」、そしてイエレン議長の会見が相場を動かす可能性があります。

来週の米ドル/円について、ロイタージャパンは調整含みの展開が予想されるとの見通しを配信しました。週前半までは堅調な地合いとなりそうだが、利上げペースの予想が想定内であれば、材料出尽くしで調整が強まる可能性があるとしています。レンジは、米ドル/円が112円50銭〜115円50銭、ユーロ/米ドルは1.0450米ドル〜1.0750米ドルと予想しました。

BKアセット・マネージメントのストラテジストは、イエレン議長の発言で米ドル相場の見通しが大幅に変わる可能性があるとコメントしました。特に米ドル/円相場に影響しそうだとしています。

スコシアバンクは米ドルの対円相場について、115円50銭を超えて米ドル高が進めば、今後2、3週間で119円〜120円を目指すだろうとコメントしました。

米ドル/円は過去5週間で12%上昇しました。ブルームバーグの分析では、今後6カ月で120円台に乗せる可能性が60%あります。

ビジネスインサイダーによりますと、モルガン・スタンレーは、米ドルの対円相場の上昇が続くと考えていると顧客向けメモでコメントしました。

「米株、連日の最高値」

9日のヨーロッパの株式相場は続伸しました。21世紀フォックスが買収で合意したと伝えられた英スカイが26%高と急上昇しました。

ニューヨーク株式相場も上昇しました。ダウ、S&P500、ナスダックがいずれも最高値を更新しました。小型株の指数であるラッセル2000も高値をつけました。

ニューヨークの金相場は0.90%安の1161米ドル。ニューヨーク原油相場は1.3%高の51.50米ドルで取引を終えました。

NY時間09日 午後4時、東京10日午前6時時点の状況です。

 [December 09, 2016]  No 031843550

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.12.13 更新マーケット: ポンド大きく戻す、ユーロ高い「ランド堅調」12日の欧米の外国為替マーケットでは、英ポンドを買い戻す動きが目立ちました。イギリスの与党・保守党の離脱強硬派として知られるユーロピアン・リサーチ…
  • 2018.12.12 更新マーケット: ポンド続落、トルコリラ軟調「ユーロ下落」11日の欧米の外国為替マーケットでは、英ポンドが続落しました。イギリスの与党・保守党の議員らが、メイ党首(首相)の不信任投票の発動に十分な48通の…
  • 2018.12.11 更新マーケット: ポンド急落、米ドル堅調「カナダドル下落」10日の欧米の外国為替マーケットでは、英ポンドが目立って下落しました。EUと合意した離脱協定案のイギリス議会の採決が延期されたことが大きく影響…
  • 2018.12.08 更新マーケット: 来週の円振れるか、2019年はドル安か「カナダドル反発」7日の欧米の外国為替マーケットでは、英ポンドが軟調でした。カナダドルは反発しました。注目されたアメリカの雇用統計はやや弱めでした。米2年債と米…
  • 2018.12.07 更新マーケット: 円全面高、加ドル続落「米ドル軟調」6日の欧米の外国為替マーケットでは、リスク回避ムードが強く、安全資産とされる円が幅広く買われました。中国の通信機器大手ファーウェイの副会長がアメリ…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカを見る)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ