2分でわかるアメリカ

2016/10/08マーケット: 来週、ドル円の方向出るか

「雇用統計受けドル軟調」    

ドル/円=102.89円、 ユーロ/ドル=1.1196ドル、 ポンド/円=127.93円、
トルコリラ円=33.70円、豪ドル/ドル=0.7584ドル、NZドル/ドル=0.7156ドル


7日の欧米の外国為替マーケットでは、注目されたアメリカの雇用統計が予想を下回ったことを受け、米ドルが軟調でした。

アメリカ労働省が発表した9月の雇用統計は、重視される非農業部門の雇用者数の伸びが15万6000人と、改定後の8月の16万7000人から鈍化しました。予想の17万5000人を下回りました。失業率は5.0%で、0.1ポイント悪化しました。ウォール・ストリート・ジャーナルは、FRBによる12月利上げの確率が依然として高いが、それも確かだとは言えないと解説しました。

米ドルは対円で102円台後半に下落しました。米2年債と米10年債の利回りはそれぞれ小幅低下しました。

ユーロは対米ドルで上昇。対円では売られました。

アジア市場で急落したポンドは、対米ドルで下げ幅を縮めました。対円では128円ちょうど近辺で取引されました。

米ドル円の下落を受け、クロス取引のトルコリラの対円相場は大幅に値を下げました。

南アフリカランドの対円相場は軟調でした。

原油価格が反落。原油に敏感なカナダドルが対円で下落しました。

豪ドルとNZドルはそれぞれ対米ドルでほぼ横ばい、対円では軟調でした。

「TV討論会とポンド」

来週の注目は、9日夜に予定されているアメリカの大統領候補による2回目のテレビ討論会です。トランプ優勢の場合は不安定になることが予想されます。BofAメリルリンチの調査部門幹部は、「トランプ大統領」が誕生した場合、米ドル円が6カ月以内に115円まで上昇するとブルームバーグにコメントしました。

来週はまた、12日公表のFOMC議事録と14日のアメリカの9月の小売売上高も材料になりそうです。さらに、FRBのイエレン議長が14日のボストン地区連銀のイベントで演説する予定。注目です。

週明け10日は日本が体育の日、香港とカナダも祝日です。アメリカはコロンバスデーで政府機関はお休みですが、企業や学校の多くは通常通り。ニューヨーク株式市場も通常と同じですが、10日は薄商いになると予想されます。

ロイタージャパンは、来週の米ドル円について、アメリカの雇用統計と大統領候補のテレビ討論会を消化しながら方向感を探る展開になりそうだとの見通しを伝えました。短期的に100円割れのリスクが後退しているとしています。レンジは、米ドル円が102円〜105円20銭、ユーロ米ドルは1.1000 ドル〜1.1250 ドルと予想しました。記事は雇用統計の発表前に配信されていて、内容とその後の動きを反映していません。

スコシアバンクは、米ドル円の目先の下値は103円、上値は104円20銭で推移しそうだとコメントしました。

「ハード・ブレグジット」懸念でポンドの値動きが荒くなっています。ポンド相場が米ドル円に影響しているとの指摘があります。不安定なポンド相場が続く可能性があります。

ブルームバーグによりますと、現在1.24 ドル近辺のポンドの対米ドル相場についてゴールドマン・サックスは1.20 ドル、アライアンス・バーンシュタインは1.05 ドル〜1.10 ドルまで下落すると予想しています。ポンドの対米ドル相場がパリティ(1.0 ドル)まで下落するとの見方、イギリスが来年、景気後退するとの観測も一部で出ています。ポンド安が進めば、ユーロが連れ安する可能性があります。

「米株軟調」

英FTSE 7044 p(+44 p)   独DAX 10490 p(-77 p)  仏CAC 4449 p(-30 p)

7日のヨーロッパの株式相場はまちまち。フランクフルトはアメリカの雇用統計を受け売りが増えました。

米ダウ 18240 ドル(-28 ドル)  S&P500 2153 p(-7 p)  ナスダック 5292 p(-14 p)

ニューヨークの株式相場は小幅安でした。原油安を嫌気し売りが先行、後半に下げ幅をやや縮めました。素材株の下げが目立ちました。

ニューヨーク原油相場の終値は1.3%安の49ドル81セント。金相場は0.09%安の1251ドル。週間ベースでは5%下落しました。

NY時間07日 午後4時、東京08日午前5時の数字を表示しています。

[October 07, 2016]  No 031843507

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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