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2016/07/23マーケット: 来週の円は軟調か、中期は見方分かれる

「ポンド下落」
    
ドル円=106.07円、 ユーロドル=1.0972ドル、 ポンド円=138.90円、           
トルコリラ円=34.54円、豪ドルドル=0.7463ドル、NZドルドル=0.6996ドル


22日の欧米の外国為替マーケットでは、米ドルが堅調でした。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのストラテジストは、イギリスの国民投票の後に発表されたアメリカのインフレ率、鉱工業生産、小売売上高、雇用統計がいずれも予想を上回り、FRBが利上げする確率が上がったとCNBCにコメントしました。エコノミストの間で12月利上げ予想が増え、9月利上げ説も一部あります。

米ドルは対円で反発。日米の金融政策の方向の違いを背景にした米ドル買いと指摘されています。米国債利回りが上昇、米ドルを支えました。

ユーロは対米ドルで下落。対円でも軟調でした。ECB理事会のメンバーであるオーストリア中銀のノボトニー総裁は、ECBが第4四半期に量的緩和の道筋を示すとの見通しを明らかにしました。

ポンドは対米ドルで大幅安、対円でも安く取引されました。イギリスのPMIが急低下したことに敏感に反応しました。

トルコリラは対米ドルでほぼ横ばい。対円では堅調でした。

原油安を受け、南アフリカランドの対円相場は軟調でした。

カナダドルは対円で安く推移しました。

豪ドルとNZドルは、それぞれ小動きでした。

「日米が金融政策会合」

来週の注目は、27日のアメリカのFOMCと29日の日銀会合です。FRBの会合は金利据え置きを決めるとみられますが、声明文のトーンが米ドル相場の方向を決めることになりそうです。

ロイタージャパンは、日銀の金融政策決定会合に向け、日銀が国債を買い切って財政資金を提供する「ヘリコプターマネー」まで踏み込むとの期待は後退してきたが、追加緩和への思惑が根強く米ドル円を支えるだろうとの見通しを伝えました。レンジは、米ドル円が103円50銭〜107円50銭、ユーロドルが1.0850ドル〜1.1150ドルと予想しました。

スコシアバンクは、米ドル円について108円08銭に米ドルの強い抵抗線があると指摘、106円半ばから後半にかけても抵抗線が形成されつつあるとコメントしました。

ドイツ銀行のストラテジストは、中期的な米ドル円相場について、110円を超えて円安が進むより、100円を超えて円高になる可能性が高いとブルームバーグにコメントしました。9月末は97円、年末は94円と予想しました。一方、BNPパリバは、9月末の米ドル円が111円まで円安が進むと予想しているとロイターが伝えました。見方が大きく分かれています。

来週のアメリカの経済指標では、耐久財受注(27日)と第2四半期GDP速報値(29日)が注目されています。また、25日から4日間、フィラデルフィアで民主党の党大会が開かれ、クリントン前国務長官が大統領候補に示される見通しです。

豪ドルは今週、5月以来で初めて週間ベースで下落しました。しかも大幅に。豪中銀が来月2日の会合で利下げを決めるとの観測が強まっていますが、27日に発表されるオーストラリアの第2四半期の消費者物価指数が豪ドル相場に影響しそうです。

ポンドの変動が引き続き大きめです。来週は、27日発表のイギリスの第2四半期のGDP速報値が材料になりそうです。

「ダウ小反発」

英FTSE100 6730p (+30p) 独DAX 10147p(-8p) 仏CAC 4381p (+4p)

22日のヨーロッパの株式相場はまちまちでした。イギリスのPMIが急低下しましたが、ロンドンのFTSEは堅調でした。

米ダウ 18570ドル (+53ドル)  S&P500 2175p (+9p)  ナスダック 5100p(+26p)

ニューヨーク株式相場は上昇しました。方向感が出ませんでした。アメリカン航空を中心に運輸関連株が堅調でした。

ニューヨーク原油相場は続落。金相場は安く取引を終えました。

NY時間21日 午後4時、東京22日午前5時の数字を表示しています。

[July 21, 2016]  No 031843453

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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