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2016/07/16マーケット: 来週の円どうなる、NZドルに注目

「米ドル堅調」

ドル円=105.42円、 ユーロドル=1.1117ドル、 ポンド円=140.65円、
トルコリラ円=36.55円、豪ドルドル=0.7630ドル、NZドルドル=0.7191ドル
     

15日の欧米の外国為替マーケットでは、米ドルが堅調でした。

アメリカの6月の小売売上高が予想を上回り、米国債利回りが上昇。米ドル買いを誘いました。

米ドルは対円では一時、6月24日以来となる106円30銭近辺まで上昇しましたが、後半の取引で失速しました。米ドル円の週間ベースの上昇率は1999年2月以来の大きさでした。

ユーロは対米ドルで下落。対円でも軟調でした。フランスのニースのテロ事件を受け心理が悪化しました。

ポンドは大幅反落。対円では140円を再び割りました。

新興国通貨は軟調でした。クロス取引のトルコリラの対円相場は安く取引されました。

南アフリカランドも対円で軟調でした。

カナダドルは前日の大幅高の反動で利益確定の売りが増え、対円でやや軟調でした。カナダ中銀が今週発表した成長見通しが疑問視されています。

豪ドルとNZドルは、いずれも対米ドル、対円で下落しました。中国の経済指標が予想を上回りましたが、オセアニア通貨への買いは一時的でした。

「来週の注目はECB」

来週の最大の注目は21日のECB理事会です。金融政策が据え置かれる見通し。追加緩和は9月に実施されるとの予想が優勢です。理事会後の会見で、ドラギ総裁がBrexit(イギリスのEU離脱)の影響についてどう述べるかに関心が集まっています。

来週アメリカでは、複数の住宅関連指標、フィラデルフィア地区連銀景気指数(21日)などの経済データが発表されますが、相場の方向を変えるほどの材料にはならないと見られます。

ロイタージャパンは、来週の米ドル円について、政策期待を支えに株価を睨んだ展開になりそうだとの見通しを配信しました。106円後半を抜ける可能性もあるが、積極的に米ドルを買い上げていく材料がなく、107円付近では上値が重くなるだろうとしています。レンジは、米ドル円が102円50銭〜107円、ユーロ米ドルは1.100ドル 〜 1.130ドルと予想しました。

スコシアバンクは、テクニカル分析で米ドル円が短期的にブル(強気)を示していて、50日移動平均の106円16銭を越えて米ドル高が進めば、100日移動平均の108円62銭を目指すとコメントしました。

ソシエテ・ジェネラルのストラテジストは「日本が財政と金融の両面で景気刺激に動くことを考えると、円がさらに大幅に値を下げる余地がある」と顧客向けメモで述べたとThe Wall Street Journalが伝えました。

米ドル円についてBofAメリルリンチは、「ヘリコプターマネー」が騒がれているが、実際にアベノミクスがどこまでマーケットの期待に応えられるかが相場の方向を決めるだろうとしています。

BofAメリルリンチはまた、18日に発表されるニュージーランドの第2四半期(4-6月)の消費者物価指数に注目しています。インフレ率が弱く、RBAと同様にRBNZの8月利下げの可能性を残す結果になるとの見通しを顧客向けメモでコメントしました。NZドルに関しては19日に実施される乳製品のオークションも材料になりそうです。

一方、南アフリカの中央銀行(SARB)が21日、金融政策委員会を開催します。カプリス・アセット・マネージメントの外為取引責任者は、FIN21に対し、インフレ率が高水準で、SARBの利上げは9月会合に先送りされるだろうとコメントしました。

「欧米株まちまち」

英FTSE100 6669p (+14p) 独DAX 10066p (-1p) 仏CAC 4372p (-13p)

15日のヨーロッパの株式相場はまちまちでした。ニースでのテロを受け、パリのCACは安く取引を終えました。

米ダウ 18516ドル (+10ドル)  S&P500 2161p (-2p)  ナスダック 5029p(-4p)

ニューヨーク株式相場もまちまちでした。上昇相場が続き、一服感が出ました。銀行株の下げが目立ちました。決算を発表したシティグループとウェルスファーゴが下落しました。ダウは6日続伸

ニューヨーク原油相場は0.59%高の45ドル55セント。金相場は0.54%安の1327ドル。5月以来で初めて週間ベースで下げました。

NY時間15日 午後4時、東京16日午前5時の数字を表示しています。

[July 15, 2016]  No 031843449

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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