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2016/07/09マーケット: 来週の米ドル円は再び変動も

「強い雇用統計も反応薄」       

ドル円=100.72円、 ユーロドル=1.1060ドル、 ポンド円=129.98円、
トルコリラ円=34.22円、豪ドルドル=0.7481ドル、NZドルドル=0.7224ドル

8日の欧米の外国為替マーケットは、全体的に小動きでした。

注目されたアメリカの6月の雇用統計が予想を大幅に上回りましたが、FRBの早期利上げ観測が盛り上がりませんでした。利上げ時期に関する見方が分かれています。「利上げはかなり先」との見方がやや優勢。

雇用統計発表直後に米ドルが対円、対スイスフランで上昇しましたが、長続きしませんでした。米ドルは対円で小幅安でした。米国債利回り低下も米ドル売りにつながりました。

ユーロは対米ドル、対円で軟調でした。

ポンドの対円相場は130円ちょうど近辺の狭いレンジで推移しました。

新興国通貨は堅調でした。ラマダン後の連休が明けたトルコのリラは対米ドル、対円で大幅に反発しました。

南アフリカランドの対円相場も堅調でした。

カナダドルは対円で安く取引されました。カナダの非常に弱い雇用統計が影響しました。

豪ドルは対米ドル、対円で上昇しました。2日に投票が行われたオーストラリアの総選挙は、依然として下院の議席が確定していません。豪ABCテレビは、与党の保守連合が半数を1議席上回る76議席を獲得すると予想しました。

NZドルは、ニュージーランド中銀の利下げ観測が後退したことを受け、引き続き買いが優勢でした。

「来週の注目は英中銀会合」

来週の最大の注目は14日に開かれるイングランド銀行の金融政策委員会です。EU離脱を決めた国民投票後の混乱に対応してカーニー総裁が追加緩和を示唆しています。利下げを決めるかどうかが焦点です。ロイターがエコノミスト52人を対象にした調査では、33人が金利据え置きを予想、17人が0.25%の利下げ、そして2人は0.50%の引き下げを予想しました。
BofAメリルリンチは、ポンドについて、現在1.29近辺で推移している対米ドル相場は1.25が底と見るが、さらに下げるリスクも十分高いと顧客向けメモでコメントしました、イングランド銀行の0.25%の利下げではポンドの安心材料にならないとしています。

来週13日には、カナダ中銀が金融政策委員会を開きます。0.50%の政策金利を据え置くとの予想が優勢です。

来週はこのほか、13日公表のFRBの地区連銀経済報告(ベージュブック)、15日発表の中国のGDP、アメリカの小売売上高と消費者物価コア指数などが相場に影響する可能性があります。さらに、来週はFRBの地区連銀総裁が相次いで講演する予定です。

ロイタージャパンは、来週の米ドル円について、アメリカの雇用統計が強い場合でも上値余地が限られるとの見方が多いと伝えました。日本の参院選が波乱要因になる可能性があるとしています。レンジは、米ドル円が96円〜102円、ユーロ米ドルは1.0900ドル 〜1.1150ドルと予想しました。記事は、アメリカの雇用統計の発表前に配信されています。

スコシアバンクは、米ドル円が100円割れを試す可能性があるとコメントしました。99円95銭にチャート上の支持線があるとしています。

オーストラリアの総選挙は決着に時間がかかっていますが、ターンブル首相率いる与党の保守連合による下院の過半数獲得が来週中にも確定する可能性があります。そうなれば、豪ドルにポジティブな材料になりそうです。14日発表のオーストラリアの雇用統計も注目です。

BKアセット・マネージメントのストラテジストは、来週は全体的にレンジ相場になりそうだとコメントしました。米ドルが対ユーロ、対ポンドで堅調、対豪ドルと対NZドルで軟調に推移するとの見通し。米ドル円については、近く100円を割り98円に向かう可能性があると予想しました。

「欧米株高い」

英FTSE100 6590p (+56p) 独DAX 9629p (+210p) 仏CAC 4190p (+72p)

8日のヨーロッパの株式相場は、アメリカの強い雇用統計を素直に好感し、上昇しました。フランクフルトのDAXの上昇率は2.24%に達しました。

米ダウ 18146ドル (+250ドル)  S&P500 2129p (+32p)  ナスダック 4956p(+79p)

ニューヨークの株式相場も上昇しました。ダウ、S&P、ナスダックの主要指数がいずれもイギリスの国民投票後の下げを消しました。

ニューヨーク原油相場は0.60%高の45ドル41セント。金相場は0.27%安の1358ドルでした。

NY時間08日 午後4時、東京09日午前5時の数字を表示しています。

[July 08, 2016]  No 031843444

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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