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2016/06/25マーケット: 来週の米ドル円はどうか

「荒い値動き」
    
ドル円=102.40円、 ユーロドル=1.1096ドル、 ポンド円=140.08円、           
トルコリラ円=34.92円、豪ドルドル=0.7475ドル、NZドルドル=0.7121ドル


24日の欧米の外国為替マーケットは、イギリスの国民投票の結果を受けたアジア市場の流れを引き継ぎ、大荒れの展開でした。投票直前に残留支持が優勢と伝えられ楽観的な見方が広がっていたため、ネガティブ・サプライズの影響が大きく出た格好です。

ポンドの対米ドル相場は一時10%近く下落しました。クロス取引の対円は一時133円台まで急落しました。

イギリスのEU離脱の影響はイギリスよりユーロ圏の方が大きいとの見方が広がり、ユーロは対米ドル、対円で急落しました。

リスク回避、安全資産への逃避で円と米ドルが買われました。円需要が特に強く、米ドルの対円相場は一時98円台後半まで売られ、その後は102円前半で取引されました。荒い値動き。日本の当局による介入が意識されました。

新興国通貨は全面安。クロス取引のトルコリラの対円相場は急落。南アフリカランドの対円も大幅安でした。

原油価格が急落したことを受け、カナダドルが急落。資源国通貨としての豪ドルも対米ドル、対円で売られました。NZドルも大幅安でした。

「リスク回避ムード継続か」

来週、特に前半は、イギリスの国民投票の余韻が残り、ボラティリティが高い展開が予想されます。

経済指標では、アメリカの消費者信頼感指数(28日)、PCEコアデフレーター(29日)、シカゴ購買部協会指数(30日)、ISM製造業景況指数(1日)、そして、1日発表の日銀短観と中国の製造業PMIが材料になる可能性があります。

ロイタージャパンは、週末にかけて落ち着きを取り戻しそうだが、金融市場の混乱でFRBの利上げ観測が大きく後退したとの指摘があり、米ドル円の戻りは鈍いとみられていると伝えました。レンジは、米ドル円が98円〜105円、ユーロドルは1.0800ドル 〜1.1200ドルと予想しました。

スコシアバンクは、米ドル円は荒っぽい展開が続きそうだとコメントしました。米ドルの支持線が98円69銭にあるが、近づいた後に102〜103円に急激に戻したと指摘した上で、100円、その次は95円という水準が重要だとしています。

一方、ドイツ銀行は、顧客向けレポートの中で、ポンドの対米ドル相場が6月末までに1.30まで下落するだろうとコメントしました。不透明感が継続、早期の総選挙が実施されることも考えられ、イギリスへの資本流入が細るだろうとした上で、ポンドの対米ドル相場は年末までに1.15まで下がると予想しました。

「欧米株急落」

英FTSE100 6138p (-199p) 独DAX 9557p (-699p) 仏CAC 4106p (-359p)

ヨーロッパの株式相場は急落しました。全面安の展開。ロンドンより、フランクフルト、パリ、ミラノなどユーロ圏の株式相場の下落率が大幅でした。DAXは節目の1万ポイントを割りました。S&Pがイギリスの格付けを見直すと伝えられたことも悪材料でした。

米ダウ 17399ドル (-611ドル)  S&P500 2037p (-76p)  ナスダック 4707p(-202p)

ニューヨーク株式相場も急落。恐怖指数であるVIXが急上昇、心理が悪化しました。ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなど金融株の下げが目立ち、下落率は2011年以来の大きさでした。ダウは一時650ドル下げました。S&P500は年初水準を下回りました。ナスダックの下落率は4%を超え、チャート上の調整領域に入りました。

ニューヨーク原油相場は大幅安でした。終値は4.93%安の47ドル64セント。金相場は4.69%高の1322ドルでした。

NY時間24日 午後4時、東京時間25日午前5時の数字を表示しています。

[June 24, 2016]  No 031843435

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【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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