2分でわかるアメリカ

2016/05/21マーケット: 来週のドル円、底堅いか

「円やや軟調」

ドル円=110.14円、 ユーロドル=1.1214ドル、 ポンド円=159.60円、
トルコリラ円=36.92円、豪ドルドル=0.7222ドル、NZドルドル=0.6766ドル


20日の欧米の外国為替マーケットでは、円が軟調でした。

米ドルは対円で上昇。ただ、上げ幅は限定的でした。一時110円台半ばまで米ドルが買われましたが、利益確定の動きが影響、上げ幅が縮まりました。米国債は小動きでした。日経新聞の最終版である14版が、「日銀が将来の金融緩和の出口で国債に損出が生じる事態に備え、2015年度に初めて4500億円程度の引当金を積む」と報じたことが材料視されました。

ユーロの対米ドル相場は、利益を確定する米ドル売りが影響、小幅上昇しました。

ポンドは対米ドルで下落。対円では159円台に値を下げました。

トルコリラの対円相場は上昇しました。トルコの与党・公正発展党(AKP)が、ダウトオール首相(党首)の後任にユルドゥルム運輸相を指名することを内定しました。22日の臨時党大会で正式に決めます。ユルドゥルム氏は、エルドアン大統領の側近で、有力候補とされていました。

南アフリカランドの対円相場は堅調でした。南アフリカ中銀が政策金利を7.0%で据え置きましたが、政局不安が背景とみられています。政局が落ち着けば、追加利上げがあるとの見方が優勢です。

カナダドルは、原油価格の下落を受け、安く取引されました。

NZドルは堅調。豪ドルは小動きでした。

「FRB利上げ観測に揺れそう」

来週のアメリカの経済指標は薄めです。26日の耐久財受注や住宅関連指標が発表されますが、材料にはなりにくいとみられています。焦点となるのは、FRBの「6月利上げ」期待が持続するかどうか。FRBの複数の幹部が発言する機会があり、材料視されています。26-27日のG7首脳会議を控えた思惑が相場に影響する可能性もあるとみられています。

ロイタージャパンは、来週の米ドル円について、FRBの早期利上げへの期待感の高まりを受け、底堅い動きが見込まれていると伝えました。利上げを嫌気して、原油、株価が崩れれば、警戒感で円買いが出やすいとしています。レンジは、米ドル円が108円50銭〜111円50銭、ユーロドルは1.1050ドル 〜1.1350ドルと予想しました。

スコシアバンクは、米ドル円が111円50銭まで上昇する可能性をテクニカル分析が示唆、その水準を上抜ければ113円まで米ドル高が進むだろうとコメントしました。米ドル円の支持線は、109円80銭と109円20銭にあるとしています。

BKアセット・マネージメントのストラテジストは、来週の米ドル相場は小動きになりそうだとコメントしました。FRBの早期利上げの観測が再び強まれば、米ドル円が112円に向かう可能性があるとしています。来週は、米ドル円からユーロ米ドルに焦点が移りそうだと述べました。

BofAメリルリンチは、マーケットの米ドルのポジションはニュートラルに近づき、米ドル上昇のリスクが高まっていると顧客向けレポートでコメントしました。ただ、米ドルのロング(買い)推奨は、対カナダドルなど一部の通貨に限定、過度な米ドル高は予想していないとしています。

カナダ中銀が来週25日に金融政策委員会を開きますが、政策金利を0.50%で据え置くと予想されています。

前日の24日、トルコ中銀が金融政策員会を開催します。3つの政策金利の中で最も水準が高い10.0%の翌日物貸出金利を9.50%に引き下げると予想されています。

南アフリカランドは今週、大幅に下落しました。材料視された「ゴーダン財務相の逮捕近い」と伝えた地元のサンデータイムズの続報が相場に影響する可能性があります。注目です。

「米株反発」

ダウ 17500ドル (+64ドル)  S&P500 2052p (+12p)  ナスダック 4769p(+57p)

20日のニューヨーク株式相場は小幅高でした。終盤に上げ幅を削りました。時価総額が大きいアップルとマイクロソフトが買われ、ナスダックは高く推移しました。

ニューヨーク原油相場の終値は、0.85%安の47ドル75セント。金相場は0.15%安の1252ドルでした。

NY時間20日 午後4時、東京時間21日午前5時の数字です。

[May 20, 2016]  No 031843411

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2019.02.21 更新マーケット: 欧州通貨堅調、トルコリラ軟調「円相場やや軟調」20日の欧米の外国為替マーケットでは、英ポンドとユーロが堅調でした。英ポンドは対米ドルで小幅高。対円相場は144円台後半に上昇しました。ブレグ…
  • 2019.02.20 更新マーケット: ドル安・円安、ポンド高い「ユーロ堅調」19日の欧米の外国為替マーケットでは、米ドルと円が軟調でした。米中の貿易をめぐる次官級協議がワシントンで再開。21日から閣僚級協議が開かれます。進…
  • 2019.02.16 更新マーケット: 来週の外為相場、米ドル方向探る「ポンド反発」15日の欧米の外国為替マーケットでは、英ポンドが反発しました。対米ドルで反発、対円相場は142円30銭近辺の英ポンド高水準で取引されました。イギリ…
  • 2019.02.15 更新マーケット: 米ドル反落、カナダドル下落「ポンド軟調」14日の欧米の外国為替マーケットでは、米ドルが反落しました。12月の小売売上高が予想外のマイナスになったことが影響しました。米10年債の利回りが大…
  • 2019.02.14 更新マーケット: 米ドル高・円安、ランド下落「NZドル高い」13日の欧米の外国為替マーケットでは、米ドルが反発しました。米ドルは対円で111円ちょうど近辺まで買われました。米2年債と米10年債の利回りが上…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカを見る)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ