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2019/03/23マーケット: 来週のドル/円、さらに動くか

「リスク回避」

22日の欧米の外国為替マーケットでは、リスク回避ムードが強く、円と米ドルが幅広く買われました。

欧米の弱い経済指標が発表されたことを受け、世界経済が予想以上に減速するとの懸念が強まったことが背景です。

米ドルは対円で下落。1米ドル=109円90銭台の大幅な米ドル安・円高水準で取引されました。ニューヨーク株式相場が大幅安、米10年債の利回りが2.4%台と、大幅低下したことが米ドル売りを誘いました。

アメリカの2月の中古住宅販売が予想を大幅に上回りました。アメリカの2月の財政収支は2340億米ドルの赤字。予想以上に赤字額が増えました。

ユーロは対米ドルで大幅下落。1ユーロ=1.13米ドルを割りました。対円相場は大幅安で、一時1ユーロ=123円台後半までユーロが売られました。ドイツ10年国債の利回りがマイナス圏になったことがユーロ売りを誘いました。

英ポンドは対米ドルで反発。ブレグジット(イギリスのEU離脱)の不確実性が強いため、英ポンドの上げ幅は限定的でした。対円相場は1英ポンド=145円10銭台の横ばい水準で取引されました。

トルコリラは急落しました。対米ドルで6%超下落。対円相場は、1トルコリラ=18円80銭台まで急落しました。トルコの中央銀行の外貨準備高が予想外に大幅減少したことが明らかになりました。中銀は1週間物レポのオークションを停止すると発表しました。ゴラン高原のイスラエルの主権を認めたトランプ大統領をエルドアン大統領が痛烈に批判、アメリカとの緊張が深刻化するとの懸念がトルコリラ売りにつながりました。

リスク回避ムードで新興国通貨が全面安。南アフリカランドは対円で大幅に下落しました。

資源国通貨も軟調。カナダドルと豪ドルが売られました。NZドルは対米ドルでほぼ横ばい、対円で下落しました。

「政治と経済を見極める」

来週の外国為替マーケットは、各国の政治や経済の今後の展開を見極める展開になりそうです。米中貿易協議の行方、ブレグジットをめぐる動き、アメリカの個人消費支出価格指数(29日)などが材料になる可能性があります。

ニューヨーク株式相場、米10年債利回りが米ドル相場に影響することが予想されます。来週は、四半期末、月末となるため、季節的な通貨の移動がかく乱要因になる可能性があります。

ロイタージャパンは、来週のマーケットについて、FRBの会合(FOMC)のハト派急転換のショックから立ち直れるか見極める展開になるとの見通しを伝えました。レンジは、1米ドル=109円50銭〜111円50銭、1ユーロ=1.1250米ドル 〜1.1450米ドルと予想しました。

SMBCニューヨークのエコノミストは、3月28日までの相場について、1米ドル=110円50銭〜111円40銭、1ユーロ=125円50銭〜126円50銭のレンジを予想しました。予想には、22日の相場展開が反映されていません。

BKアセットマネージメントのアナリストは、FRBが動くまでECBが利上げする可能性が低いとした上で、ユーロ/米ドルが1.10米ドルまで下落する可能性があるとコメントしました。

来週27日にニュージーランド中銀が金融政策委員会を開きます。金利据え置きがコンセンサス。28日には南アフリカランドが政策金利を発表します。こちらも金利据え置き予想が優勢です。

「欧米株、大幅下落」

22日のヨーロッパの株式相場は大幅安でした。ヨーロッパ17カ国の上位600社で構成されるSTOXX600は1.22%安。FTSEは2.01%安。DAXは1.61%下げました。

ニューヨーク株式相場も大幅安。銀行株が下げをけん引しました。ダウは460ポイント、率にして1.77%下落。S&P500は1.90%下げ、チャートの節目の2800で取引を終えました。ナスダックは2.50%安でした。個別には、決算を発表したティファニーが大幅高。半面、業績見通しを下方修正したナイキが大幅安でした。

ニューヨーク原油相場(WTI)は1.6%安の59米ドル04セント。金先物相場は5米ドル高の1312米ドルでした。

*NY時間22日 午後4時、東京の23日午前5時時点の状況です。

 [March 22 2019] No 031844114

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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