週刊2分でわかる豪・NZ

2017/11/09RBNZ総裁代行「NZドル相場は持続可能な水準に近づいている」

「利上げ予想前倒し」


ニュージーランドの中央銀行(RBNZ)は9日に開いた金融政策委員会(MPC)で、政策金利を1.75%で据え置きました。予想通りでした。


声明はややタカ派的。声明の中でRBNZは、8月以降に通貨安が進んだと指摘、通貨安が継続すればインフレ率を押し上げ、よりバランスの取れた経済成長を促すとの認識を示しました。


その一方でRBNZは、新政権の財政政策、住宅に関する政策、移民の制限、そして最低賃金の引き上げの影響が非常に不透明だと指摘しました。


RBNZはまた、政策金利の引き上げ予想を、これまでの2019年第3四半期から第2四半期に修正しました。2019年6月に政策金利は1.9%、そして2020年3月に2.0%に上昇すると予想しました。


RBNZのスペンサー総裁代行は、記者会見で、最近のNZドルの下落は喜ばしいとした上で、NZドルは持続可能な水準に近づいていると述べました。


RBNZの発表を受け、NZドルが買われました。利上げ予想の前倒しに敏感に反応しました。対米ドルで0.69台に上昇、対円では79円台前半まで買われました。


「PTAと議長人事」


これより先、NZロバートソン財務相は7日、政策目標協定(PTA)の見直し案を発表しました。物価に加え、雇用も金融政策の目標とする内容。政策決定は委員会方式を導入するとしています。PTA案に為替レートの目標を設定することも検討されましたが、とりあえず見送られました。


アーダーン政権は、連立を組むNZファースト党の強い要請もあり、中央銀行法の改正を目指しています。ただ、法改正には時間がかかると予想されています。1年半以上かかるとの見方もあります。


このため、マーケットの関心はRBNZの総裁人事に集まっています。ウィーラー前総裁の任期が切れた9月26日以降、スペンサー副総裁が総裁代行を務めています。代行の期限は2018年3月18日まで。それまでにロバートソン財務相が中銀理事会の意見を参考に次期総裁を指名することになります。アーダーン政権が総裁交代をきっかけに、法改正を待たずに中銀の改革を迫るとの見方があります。


RBNZがややタカ派にシフトしたことで、NZドルは目先堅調に推移する可能性があります。ただ、RBNZの次期総裁人事と近くはじまるNZ国会の行方が不透明なことなどから、上値が限られる可能性があります。


「RBA、やや楽観的」


RBNZに先立ち、オーストラリアの中央銀行(RBA)は7日に金融政策委員会を開きました。政策金利を予想通り1.5%で据え置きました。声明は、予想されたほどハト派的ではありませんでした。RBAはまた、経済成長見通しについて強気な姿勢を維持しました。


RBAの楽観的な見通しを受け、豪ドルは目先堅調に推移する可能性がありそうです。


ただ、RBA会合後に、豪ドルの対米ドル相場が節目の0.77を超えて上昇することはありませんでした。上値の重さが強く意識されました。


豪ドルは目先堅調に推移する可能性があるとの見方が少なくありません。ただ同時に、上値の重い展開が続くとの見方も多いです。

 

 [November 09, 2017 AN0115] 

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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