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2018/08/16豪ドル相場、米・トルコの大統領が押し下げ

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「米トルコ経済戦争」

アメリカ人牧師の拘束問題を背景に、トルコから輸入する鉄鋼製品とアルミニウムの関税を2倍に引き上げたトランプ大統領。憤慨したトルコのエルドアン大統領は、アメリカが経済戦争を仕掛けたと非難、iPhoneなどの不買運動を呼びかけました。15日は、アメリカの乗用車やバーボンの関税を2倍にする報復措置を発表しました。

トルコリラは急落、連鎖して新興国通貨も大きく売られました。

ヨーロッパにも波及。スペインのBBVA、イタリアのウニクレディト、フランスのBNPパリバなどはトルコの銀行の大株主であり、多額の外貨建て融資をしています。ユーロ圏のマーケットで株価が大幅に下落。ユーロ相場も下落しました。

トルコは、オーストラリアの主要な貿易パートナーではありません。貿易規模は13億豪ドル程度で、全体の33番目。ただ、オーストラリアのエネルギー会社、建設会社、資源及び農業関連会社などがトルコに投資をしていて、トルコの異変にナーバスになっているとABCが伝えました。

トルコ通貨危機、アメリカとトルコの経済戦争が世界経済に影響するとの懸念で、リオティントやBHPビリトンなど鉱山大手の株価は大幅に下落しました。

貿易問題、世界のリスク心理に敏感な豪ドルも売られました。豪ドルの対米ドル相場は年初から軟調に推移していましたが、「トルコ・ショック」で一段安。ブルームバーグのデータでは、年初からの下落率は7.5%に達しました。

リスク回避で円が強含んだこともあり、豪ドルの対円相場は80円を一時割りました。年初からの下落率は8.8%と大きい。

トルコ情勢については、オーストラリアの主要メディアも大きく報じています。エルドアン大統領は「オスマン時代を彷彿させる」などと解説。非伝統的な経済、金融政策や巨額の経常赤字、高いインフレなどを詳しく伝えました。トルコリラの突然の急落で値上げが追いつかないルイヴィトンなどの有名ブランド店に外国からの買い物客が殺到しているエピソードまで紹介しています。

シドニーモーニングヘラルドは、トランプ大統領とエルドアン大統領が豪ドル相場を押し下げたとの見出しで豪ドル安を報じました。

アメリカとトルコの関係悪化は、2人の大統領のメンツも絡み、落としどころが見えません。泥沼化する懸念があります。トルコ当局は通貨安対策に動きましたが、トルコ経済の根本的な解決にはならないとの指摘が多い。

豪ドルは引き続きトルコ情勢、トルコリラ相場をにらんだ展開になると予想されます。当面は、軟調な展開を予想する専門家が少なくありません。米中の貿易戦争の行方にも敏感に反応することが予想されます。

 

 「NZドルも軟調」

NZドルは先週の中銀会合後、軟調に推移しています。中銀が利上げ時期見通しを後ずれさせた影響が大きい。予想外にハト派だった中銀のスタンスはNZドル売りを誘いました。

「トルコ・ショック」も影響。ニュージーランドとトルコの貿易は小さいものの、マーケットのリスク回避ムードが影響しています。

NZドルは豪ドルと同様に、米トルコ関係、トルコ情勢、米中の貿易戦争に敏感な展開が続きそう。国内の主な材料は、21日に実施される乳製品オークションと22日発表の第2四半期の小売売上高です。

 

[August 16, 2018 AN0154] 

 

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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