下がるとうれしい取引ってなに?

FXビギナー
卒業への第一歩

レートが下がる局面は、多くの投資家が恐怖や不安を感じるもの。でもFXは、そんな場面を収益チャンスと見ることも可能です。それはいったい何なのか、くわしく解説いたします。

下がるとうれしい取引って
なんのこと?
ずばり値下がりすると利益が出る取引のことです。

それは売りから入る取引と呼ばれるもの。

値下がりしそうな通貨ペアをあらかじめ売っておいて、 下がったら買い戻すことで利益を得ることができます。

でも日本円しか
預けていないのに、
なんで
持っていない
外貨を売れるの?
それはFXが
証拠金取引だから、
です。
証拠金の本質は取引で損失が出たときのために預かっている担保のお金です。
なので、預ける通貨はなんでもかまいません。
全通貨ペアで買い・売り、どちらからでもスタートできます。
※当社では6つの通貨を証拠金として預託いただけます。
利益が出れば
その金額だけ受け取って、
損失のときは
預けた資金から
損失分を差し引かれる
って仕組みですね。
そのとおりです。
また売りから入る取引をより正確にお伝えすると…

米ドル/円の場合

ユーロ/円の場合

豪ドル/円の場合

このように売りから入る取引は
円を買う取引、つまり円の
値上がり(円高)をねらう取引と言えるのです(※)。

※クロス円の通貨ペアの場合

低金利の円を買うのですね。
それだと日々の
マイナススワップ
が気になります…。
レートの変動幅と比べるとスワップの支払いはそれほど大きなデメリットではないとも言えます。

※スワップの支払いが大きな通貨ペアほどデメリットは大きくなります。
一方で通貨ペアによっては、売りポジションを保有することでスワップがもらえるものもあります。

売りから入る取引の一例

「短期」であるほど、また2国間の「金利差が小さい」通貨ペアほど、スワップの支払いによる収益への影響を小さくすることができます。

じゃあ、売りから入る取引の
メリットってあるの?
相場のエキスパートの
お二人にたずねてみましょう。

識者が語る売りから入る取引のメリット

相場は一般的に、上昇よりも下落のほうが
スピードが早い。

現役ファンドマネージャー 西山 孝四郎

「ヘッジファンドは売りで儲ける」という言葉を聞いたことはないでしょうか。これは下落のほうがスピードが早いことに着目した投機手法の一つと言えるでしょう(もちろんすべて売りから、というワケではないですが)。

下落のスピードが早くなるロジックはこうです。

投資家は買いから入る方がほとんど。一方で人間は利益よりも損失を強く意識します(プロスペクト理論)。平たく言うと、人は儲かるよりも損することを極端に嫌がるということです。そのため、いざ下落となると少しでも損をしたくないという意識から売りが売りを呼び、行き過ぎればパニックとなってスピードが加速します。ヘッジファンドはそれをねらっているのです。

プロの真似をする必要は決してありませんが、なるべく短期間で大きな利益をねらいたい方は売り方(うりかた・売りから入る取引をメインにする人のこと)に回るのも一考でしょう。

相場は「上がるか」「下がるか」だから、収益チャンスが
倍になる。

M2Jシニアストラテジスト 比嘉 洋

当然のことを申し上げますが、相場は「上がるか」「下がるか」です。長く投資を続けるほど、上昇局面と下落局面をくり返し経験することになります。

ならば「買いの取引だけ」というのは本当にもったいない、臨機応変にどちらでもトレードできるようになることで収益チャンスが倍になる上、FX投資家としてのランクアップにもつながると考えています。

日々お客様と接する中で感じることですが、売りから入る取引は「知っているけど、使ったことがない」という方が多いように思います。

そこで「なんとなく抵抗がある」と言う方は、まずは最低取引単位の1000通貨で始めてみるのはどうでしょうか。

「下がりそうだな」と思ったとき、大きく行かずに最低取引単位の1000通貨だけ売ってみる。最初の一回目が、一番抵抗を感じるものです。でも取引単位が小さければ不安も少ないはず

そうやって少しずつ慣れていくことで、将来の大きな財産につながるのではないかと考えています。

「習うより慣れろ」ですね。