株価指数デイリー・レポート

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2018/04/06 17:01「貿易戦争」や米大手IT株の動きに引き続き要注意

(レビュー)

6日の日経平均は前日比-77.90円と反落し、21567.52円で取引を終えました。トランプ大統領は5日、中国製品への追加関税を検討するようUSTR(米通商代表部)に指示しました。この報道を受けて、貿易戦争に対する懸念が高まったことが日経平均の重石となりました。ただ、米ドル/円が107円近辺で下げ止まったことや本日の米雇用統計を控えた様子見の姿勢もあり、下げ幅は限定的でした。

(今後の見通し)

クドローNEC(米国家経済会議)委員長が、米国と中国は「時間を経て」貿易面で合意に至ると予想していると述べるなど、貿易戦争に対する過度な懸念はやや後退し、5日のNYダウは3営業日続伸しました。ただ、米ホワイトハウスは5日、トランプ大統領がUSTRに中国製品に対して1000億ドルの追加関税を検討するよう指示したと明らかにしました。株式市場や為替市場は、「貿易戦争」に関する新たな材料が示される度に上下を繰り返す展開が続くかもしれません。引き続き米中貿易摩擦の行方に注意しておく必要があります。

米中貿易摩擦に対する懸念は、日本の対米・対中関係にも影響する可能性があります。安倍首相は17-18日に米フロリダで日米首脳会談に臨みます。トランプ大統領は2月に「貿易に関しては、同盟国ではない」と、日本の貿易姿勢を厳しく批判しています。また、日米首脳会談の前後に、米財務省の為替報告書が公表される予定です。日本が為替操作国に指定される可能性が低そうですが、日本がどのように評価されるのか、注意しておく必要はあります。

フェイスブックは5日、前日比+2.73%と反発しました。フェイスブック問題(調査会社ケンブリッジ・アナリティカがフェイスブックの個人情報を不正流用していた疑惑)や、その問題における個人情報の流出規模が8700万人に及ぶ可能性が示され(当初は約5000万人)、アカウントの削除を呼びかける運動が広がりました。しかし、ザッカーバーグCEOは「事業に重大な影響は見られない」と発言。市場では、悪材料が出尽くしたとの楽観的な見方が広がりました。

ただし、フェイスブックの反発は一時的となる可能性もあります。フェイスブックや大手IT企業の収益に大きく影響する情報活用の規制強化の動きがあります。また、ザッカーバーグCEOはフェイスブック問題について、10日に上院司法委員会と商業委員会による合同公聴会で、11日に下院エネルギー・商業委員会の公聴会で証言します。米大手IT株の上値が重くなれば、NYダウや日経平均にとってマイナスとなる可能性があります。フェイスブック問題に進展がみられるのかにも注目しておく必要があります。

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割安感が日経平均のサポート材料に?

日経平均の予想PER(株価収益率)は、一時2012年10月以来となる12倍まで低下しました。2013年以降の予想PERの平均は15倍程度で、日経平均は割安とみることができます。

日銀が4日に発表した2018年第4四半期の需給ギャップは+1.5%と、5四半期連続で需要超過が拡大し、2007年第4四半期以来のプラス幅を記録しました。足元の底堅い事業環境を背景に、企業収益の伸びか期待される中で割安感があることは、今後の日経平均の上昇材料となりそうです。

外国人投資家は12週間ぶりに日本株を買い越し!

日本取引所グループが公表した3月26-30日の投資部門別売買状況によれば、外国人投資家は12週間ぶりに日本株の買い越しに転じました。先物が現物より安いときに増加する裁定売り残(先物買い・現物売りの裁定取引に伴う現物株のショートポジション)は、引き続き最高水準の1兆円を上回りましたが、増加額は前週比+1.7億円と小幅でした。過去の水準と比較すれば、裁定売り残が減少に転じる可能性もありそうです。その場合、現物株のショートポジションが巻き戻されるため、日経平均の上昇材料となります。

前述した貿易摩擦に対する懸念やフェイスブック問題に関する新たな材料が示された場合、日経平均の値動きが荒くなる可能性には引き続き注意が必要です。ただ、日経平均の割安感や裁定売り残の状況を参考にすれば、海外投資家の日本株買いが続いて、日経平均を押し上げる可能性はあります。

(アナリスト 根岸慎太郎)

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

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※当レポートは現物株を対象としています。

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