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2018/03/26 15:47株式市場は4つのリスク要因を意識した展開か

(レビュー)

26日の日経平均は、前日終値比+148.24円の20766.10円で取引を終えました。前場の日経平均は、米中貿易摩擦に対する懸念などを背景に、23日の米国市場でNYダウが大幅安となったことを嫌気し、一時2017年9月29日以来となる20347.49円まで下落しました。その後、米ドル/円やNYダウ先物の下げが一服すると日経平均は反発しました。

(今後の見通し)

先週の日経平均は一時2017年10月3日以来となる20559.61円まで下落。週間では1058.65円(-4.88%)下落しました。NYダウは一時23509.89ドルまで下落。終値ベースでは2017年11月22日以来となる23533.20ドルで越週しました。世界的な株安の要因として、以下4つの材料が挙げられます。

(1)米中貿易摩擦への懸念
中国による知的財産権の侵害に対する制裁措置として、トランプ大統領は500億ドル相当の中国製品に関税を賦課する大統領令に署名。これを受けて中国商務省は23日、報復措置として米国からの輸入品に関税を賦課することを計画していると表明した。
(2)フェイスブックの情報流出問題
2016年の米大統領選挙でトランプ陣営が契約していた調査会社ケンブリッジ・アナリティカが、フェイスブック利用者約5000万人の個人情報を不正収集していた疑惑が報じられた。
(3)トランプ政権の人事
トランプ大統領は、マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)を解任し、後任に元国連大使で保守強硬派とみられるボルトン氏が就くと発表。
(4)森友問題に絡む財務省の文書書き換え問題
森友学園への国有地売却に関する財務省の決裁文書改ざんを巡り、内閣支持率が急落。麻生財務相や安倍首相の責任が問われている。

(1)は米中関係の悪化を通じて、中国向け輸出の多いボーイング株などの下落材料となりました。2017年のNYダウ上昇に大きく寄与したボーイング株の下落は、NYダウをさらに押し下げる可能性があります。(2)の報道を受けて情報規制が強化される可能性があります。その場合、米大手IT企業の高収益源となっていた広告事業に打撃となる可能性があります。NYダウや米大手IT株が下落すれば、比較的高い相関性のある日経平均にとってマイナスとなりそうです。

(3)も日経平均の下押し要因となる可能性があります。ボルトン氏はイランや北朝鮮に対する軍事力行使を支持するタカ派で、ロシアに対しても強硬的な姿勢を示しています。トランプ政権が強硬姿勢に傾くとの懸念が高まれば、地政学リスクが意識され、円高圧力が高まるかもしれません。その場合、日経平均にも下押し圧力が加わりそうです。

(4)は、今年9月に実施される自民党総裁選に影響する可能性があります。日本経済新聞が23-25日に実施した直近の世論調査では、内閣支持率が42%と、2月下旬の56%から急落しました。安倍首相の求心力低下や安倍政権のレームダック(死に体)が現実味を帯びることになれば、アベノミクスを背景に上昇した日経平均の地合いは悪化しそうです。

いずれのリスク要因も数日で状況が打開される可能性は低そうです。先週の大幅な下落で、市場はある程度前述の材料を織り込んだとみることもできます。ただ、新たな情報が出てきた場合など、日経平均は下値を探る展開となる可能性もあります。今週の日経平均は上値の重い展開が続くかもしれません。

(アナリスト 根岸慎太郎)

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