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2018/03/16 17:05米経済成長の鈍化は一時的か?

(レビュー)

16日の日経平均は、前日比‐127.44円の21676.51円で取引を終えました。為替市場で米ドル/円が軟調に推移。日米の政治情勢や米国の中国に対する強硬的な政策への懸念が引き続き日経平均の重石となりました。来週に米FOMCなどのイベントを控えていることから様子見の姿勢も強く、低調な商いでした。

(今後の見通し)

来週は20日に2月の英CPI(消費者物価指数)21日に1月の英雇用統計が発表されます。また、22日にBOE(英中銀)のMPC(金融政策委員会)が開催されます。注目度の高い経済指標やBOEの金融政策の行方が英FTSE100の相場材料となる可能性があります。

1月のCPIは前年比+3.0%と、BOEのインフレ率目標の同+2.0%を大きく上回りました。雇用統計では、10-12月の失業率(ILO基準)が4.4%まで低下し、労働市場がひっ迫しつつあることが示されました。ただ、10-12月の週間平均賃金は前年比+2.5%と、依然として鈍い伸びが続いていることが示されました。

週間平均賃金からインフレ率を差し引いた実質賃金は前年比でマイナスが続いています。実質賃金のマイナスは個人消費にとってネガティブな材料と考えられます。個人消費が鈍化すれば、企業収益を下押しすると考えられることから、実質賃金がマイナスで推移する状況が続けば、英FTSE100は上値の重い展開となるかもしれません。

21日に米FOMCが開催されます。パウエル氏がFRB議長として臨む初のFOMCです。市場では、利上げがほぼ100%の確率で織り込まれています。パウエル議長は2月の議会証言で、「昨年12月以降、私の個人的な経済に対する見通しは強まった」と述べ、昨年12月時点にFOMCで年3回と予想されている利上げ見通しを引き上げるかどうか検討すると示唆しました。

21日のFOMC後に公表される「ドットチャート」に市場は注目しそうです。参加者が予想する2018年の利上げ見通しが昨年12月時点の2018年に3回から、年4回に増えれば、米長期金利の上昇材料となりそうです。

通常、長期金利の上昇は企業のコストを圧迫するため株価の下落材料となります。ただし、FOMC参加者が経済に対する自信を深めていることを材料に長期金利が上昇することは、景気拡大を好感した「良い金利上昇」ととらえることもできます。その場合、長期金利が上昇しても米株への影響は限定的となる可能性はあります。

米経済成長の鈍化は一時的か?

アトランタ連銀が算出しているGDPの短期予想モデルによれば、14日時点の米第1四半期の予想は前期比年率+1.9%と、12日時点の同+2.5%から大幅に低下しました。13日に発表された米小売売上高が前月比-0.1%と市場予想を下回り、3年ぶりとなる3か月連続のマイナスとなったことなどが影響しました。

ただし、米GDPは第1四半期に弱含み、第2四半期に高まる傾向が見られます。2000年以降のデータを参考にすれば、第1四半期の平均成長率は前期比年率+1.1%と、4四半期の中で最も低くなります。各四半期のブレを表した標準偏差は、第1四半期は2.57と、第2四半期の1.69と比較して大きくなります。第1四半期は第2四半期と比較してブレが大きく、下振れしやすいといえるかもしれません。

以上を参考にすれば、米GDPが第1四半期に弱含んだとしても、第2四半期に再び成長率が高まる可能性はありそうです。パウエルFRB議長は経済に対する見通しを強めていると前述しましたが、21日のFOMCで経済や利上げ見通しに対してどのような見解を示すのか注目です。

(アナリスト 根岸慎太郎)

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