株価指数デイリー・レポート

株価指数の市況や分析・展望を配信。

2018/03/09 17:12貿易戦争や北朝鮮問題の懸念後退で日経平均は上昇

(レビュー)

9日の日経平均は、前日比101.13円の21469.20円で取引を終えました。トランプ大統領の関税方針が当初懸念されていたほど強硬的な内容でなかったことや、米ドル/円の上昇が好感されました。5月までに米朝首脳会談が行われるとの報道を受けて、地政学リスクが後退するとの観測から、日経平均は一時前日比+500円を超えて上昇しました。ただ、その後は上げ幅を縮小。戻り売り圧力に押され、また、本日の米雇用統計を控えたこともあり、積極的な買いは続きませんでした。

(今後の見通し)

トランプ米大統領と金正恩・朝鮮労働党委員長が5月までに会談する可能性があります。サンダース大統領報道官は声明で、日時と場所は今後決定されるとしています。韓国特使の鄭(チョン)大統領府国家安全保障室長によれば、金委員長は今後、核・ミサイル実験を控えると表明したようです。米朝首脳会談が実現すれば史上初となります。ただ、会談でどのような内容の議論が行われるかは不透明です。北朝鮮問題に進展がみられるのか注目ですが、現時点では慎重に見ておく必要がありそうです。

トランプ大統領は8日、鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の関税を課すことを命じる文書に署名しました。NAFTA(北米自由貿易協定)再交渉を行っているカナダとメキシコへの適用は除外されました。同盟国も米国との交渉次第で関税が除外される可能性があります。当初の懸念より強硬的な内容ではなかったことから、市場の反応はいまのところ限定的です。ただ、トランプ政権は関税の対象拡大を検討しているようです。今後、トランプ大統領の保護主義がさらに軟化するのか、あるいは強まるのか注意しておく必要があります。

ECB理事会は8日、ガイダンスの中の「必要ならば債券購入プログラムの規模を拡大する」とする文言(いわゆる緩和バイアス)を削除しました。一方で、ドラギ総裁は記者会見で、必要があれば金融緩和政策を延長する可能性を示しました。また、保護主義的が金融政策の決定を難しくする可能性があると述べ、市場はハト派的と受け止めました。ただ、ECBは年内のQE(量的緩和)停止を視野に入れているとみられ、そのための地ならしが今後も続く可能性があります

******************

日銀は金融政策の現状維持を決定!

日銀は9日、金融政策の現状維持を決定しました。景気については、「緩やかに回復している」とする従来の判断を据え置きました。1月のCPI(消費者物価指数)は前年比+1.4%と、インフレが加速しましたが、日銀が重視する食料とエネルギーを除くコアコアCPIは同+0.1%にとどまりました。インフレの鈍い伸びが続くようであれば、日銀は金融緩和政策を継続する可能性があります。

FRBをはじめ主要国の中央銀行は、利上げあるいは金融緩和の正常化を進めています。その中で、日銀が金融緩和政策を維持する、あるいは追加緩和を検討するなどすれば、景気拡大と低金利の環境が続くと考えられます。それは日経平均にとってプラスとなるかもしれません。

(アナリスト 根岸慎太郎)

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、お客様に特定の商品をお勧めするものでもありません。

※当レポートに記載する売買戦略はテクニカル指標その他を基に客観的に判断しているものであり、相場の行方を決定付けるものではありません。最終的な投資判断はご自身の意思判断によりお取引いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

※当レポートは現物株を対象としています。

バックナンバー

「株価指数デイリー・レポート」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

株価指数CFDをご検討の方へ マネースクエアはあなたの資産運用のパートナーとして、革新的なアイデアを提供し続けます。
各種取引ツール M2J株価指数CFDでご利用いただく取引ツールについてご案内します。 各種トレードツール
ページトップへ