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2018/03/02 16:03欧州政治イベントが週明け5日の相場材料となる可能性も

(レビュー)

1日の日経平均は、前日終値比-542.83円と3営業日続落し、21181.64円で取引を終えました。トランプ大統領が新たに関税を課す方針であることを表明し、1日の米国市場でNYダウが大幅安となったことや米ドル安・円高が進んだことが材料視されました。

衆院議院運営委員会は2日午後、黒田総裁に対する所信聴取を行いましたが、株式市場への影響はほぼみられませんでした。黒田総裁は「物価安定目標の総仕上げを果たすべく全力で取り組む」とし、大規模緩和により雇用や賃金、企業業績が改善した点を強調しました。

出口戦略については、現時点の見通しである2019年ごろに物価が目標の2%に達すれば「出口を検討、議論していくことは間違いない」と述べたものの、「物価目標の達成を最優先に政策運営を行いたい」との見解を示しました。

(今後の見通し)

欧州政治イベントが、週明け5日の相場材料となる可能性も

4日にドイツSPD(社会民主党)の党員投票の結果が判明します。CDU・CSU(キリスト教民主・社会同盟)との「大連立」が承認されれば、メルケル首相の4期目が正式にスタートします。その場合、市場はドイツ政治が安定するとの見方を強めそうです。一方で、「大連立」が否認されれば、メルケル首相の政権運営は難しくなりそうです。再選挙に踏み切る可能性が一気に高まるかもしれません。5日の株式市場で窓開けから市場が反応する可能性があります。

4日のイタリア総選挙の大勢が判明するのは、日本時間の5日午後以降になる可能性があります。反ユーロを掲げるポピュリスト政党の「五つ星運動」や極右政党の「北部同盟」が予想を上回る議席を獲得した場合など、市場が反応するかもしれません。東証の取引時間中に情報が伝わる、あるいは欧州時間に市場が反応する可能性もあり、注意しておく必要があります。

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米関税方針や雇用統計、日欧中銀会合にも注目

トランプ米大統領は1日、鉄鋼輸入に25%、アルミニウムに10%の関税を課す方針を5日の週に発表すると明らかにしました。これを受けて、米中間の関係が悪化する可能性があります。また、NAFTA(北米自由貿易協定)を再交渉しているカナダやメキシコ、他の主要同盟国との関係が悪化するかもしれません。NYダウは1日、前日比-420.22ドルの大幅安でした。貿易摩擦が激化するとの懸念が高まれば、NYダウや米ドルに更なる下押し圧力が加わる可能性があり、注意しておく必要があります。

米経済指標では、5日に発表される2月のISM非製造業景況指数9日に発表される2月の米雇用統計に注目です。1日に発表されたISM製造業景況指数は60.8と、2004年5月以来の高水準を記録しました。非製造業でも米景気の底堅さが示されるのか注目です。1月の雇用統計では、賃金の伸びが加速したことで長期金利が上昇し、NYダウの下落要因となりました。2月の雇用統計がNYダウの相場材料となる可能性はあります。

8日にECB理事会9日に日銀の金融政策決定会合が開催されます。両者とも金融政策の据え置きが予想されています。ただし、市場ではECBがQE(量的緩和)に伴う債券購入プログラムを年内に縮小、あるいは停止するとの観測が根強くあります。また、足元で観測は後退しているものの、日銀がYCC(イールドカーブ・コントロール)に伴う長期金利の誘導目標を現行の0.1%から小幅に引き上げることをはじめ、金融緩和政策を微調整するとの見方は依然としてあります。

両者が金融政策を据え置いた場合でも、今後の金融政策に関して何らかのヒントが示されるようであれば、株式市場が反応する可能性があります。8日はドラギ総裁、9日は黒田総裁の会見が予定されています。両総裁の発言に、市場の注目が集まりそうです。

(アナリスト 根岸慎太郎)

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