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2018/01/26 16:34裁定買い解消で、日経平均に下押し圧力が加わる可能性も

(レビュー)

26日の日経平均は、前日終値比-37.61円の23631.88円で取引を終えました。終値ベースでは、1月4日の大発会以来の水準まで下落しました。トランプ大統領は25日、「最終的には強いドルを望んでいる」と発言し、米ドルは反発しました。ただ、米ドル/円は109円台前半と、先週末の110円台後半から1円以上円高で推移しており、引き続き円高への警戒感が日経平均の重石となりました。

(今後の見通し)

日銀は22日、金融政策の据え置きを決定しました。展望レポート(経済・物価情勢の展望)では、予想物価上昇率は「横ばい圏内で推移している」とされ、前回の「弱含みの局面が続いている」から上方修正されました。26日に発表された2017年12月のCPI(消費者物価指数)は前年比+1.0%と、11月の同+0.6%から大幅に上昇しました。ただ、エネルギー価格の上昇による押し上げ効果が大きく、生鮮食品を除くコアCPIは前年比+0.9%、エネルギーと生鮮食品を除くコアコアCPIは同+0.3%と、11月から横ばいでした。

一部では、インフレ率が安定的に前年比+1%を上回るかが、日銀が金融政策の変更を行うための1つのハードルになるとの見方があります。12月のコアコアCPIは横ばいでしたが、インフレは上向きつつあり、コアコアCPIが年内に前年比+1%に達する可能性はあります。加えて、春闘での3%賃上げに向け、政府や労使間で協議が続いています。今後、賃上げが実現し、インフレ期待が高まるか注目です。

25日のECB理事会は、金融政策の据え置きを決定。ガイダンスの修正も見送られました。ドラギ総裁は記者会見で、「ユーロの上昇は不確実性の源となっている」と述べ、ユーロ高をけん制しました。ただ、為替レートはECBにとっての目標ではなく、ECBはインフレをより注視しているとの見解を示しました。

ドラギ総裁の通貨高けん制がそれほど強くなかったこともあり、ユーロ/米ドルは一時2016年6月以来となる1.2540ドルまで上昇しました。堅調な経済指標を背景に、今週前半に最高値を更新した独DAX®は、2営業日下落し、前週末比マイナスに転じました。ユーロの力強い上昇が続けば、DAX®は上値を抑えられる場面が増えそうです。

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裁定買い解消で、日経平均に下押し圧力が加わる可能性も

「裁定買い残」とは、割高な先物を売って割安な現物を買う取引(裁定取引)に伴う現物株の残高のことをいいます。通常、先物が買われて現物に比べ割高になる局面では「先物売り・現物買い」の裁定取引が増加し、裁定買い残が積み上がるとされています。つまり、裁定買い残の増加は、先物主導で日経平均が上昇してきたことを示唆しているといえます。

一般的に投機筋(短期筋)はスピードを重視し、株価指数先物に資金を投入して日本株「全体」を買うことが多いとされています。そして、利益が生じれば素早く売り逃げるため、投機筋の先物主導による日経平均の上昇は、ちょっとしたきっかけで調整が入るリスクを持ち合わせていると考えられます。

その裁定買い残は、1月9日の週から2週連続で減少しました(下図緑丸)。裁定買い残は、2015年以降でピークに近い約3兆5000億円まで積み上がっていました。そのため、裁定買いの解消(=先物の買い戻し・現物株売り)が一段と進む可能性もあります。その場合、日経平均の下押し要因となりそうです。

(アナリスト 根岸慎太郎)

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

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※当レポートは現物株を対象としています。

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